◆ 地震と原発事故情報 その169 ◆
★1.“原発なしで電気は大丈夫”が証明された 稼働11基と東電1000万kw余り―が意味するもの 原発廃止を望む人は、このチャンスを生かそう ★2.二つの裁判の報告―気象学会裁判、東大裁判 ★3.「ボクが東電前に立ったわけ」作りました、 今週末から書店で発売 ★4.余震、数年単位で警戒を 気象庁「M7超あり得る」
★1.“原発なしで電気は大丈夫”が証明された 稼働11基と東電1000万kw余り―が意味するもの 原発廃止を望む人は、このチャンスを生かそう 柳田 真
イ.『たんぽぽ舎』はこの10年、集会やデモの時に、“原発なしで電気は大丈夫”のノボリ旗をかかげて参加して来た。水力、火力の発電施設(プラス埋蔵電力-自家発電)+節約で必要な電気はまかなえることを訴えてきた。小出裕章さん、広瀬隆さんの文章の助けも借りて。かなりの人々が理解してくれたが、いまいち、ひろがりを欠いていた。多くの人が“日本の電気の30%が原発”という、 原発推進側の金力をかけた宣伝神話(実はウソ)に騙されていたから。3月11日の福島原発大惨事で原発の3つのウソ(=つくられた神話)はこっぱみじんにくだかれた。その3つとは 、1.原発は安全(実は4基ともこわれた) 2.原発は安価(東電は電気料を値上げしたい、という) 3.原発はクリーン(実際は、ダーティ、死の灰をまきちらす)―は、こっぱみじんにくだかれた。しかし、 4つ目の神話=原発の電気30%がまだ残り、原発に批判的な人の中でも、原発必要悪説=やむなし論が生き残っていた。
ロ.9月に入って、その大ウソ(4つめの神話)が事実でもって破産した。原発稼働が11基のみ(全54基中で)と、東京電力の電気が、1,000万kwも余っている=電気制限令の前倒しの解除を東電が国・経産省へ要請し、解除になった、という2つの事実が示されたから。今年の3〜4月東電や国は「夏に1,500万kw不足と宣伝していた。(だから原発が必要といいたかったらしい)が、9月初めになると、なんと1,000万kw強余った。1500万+1,000万だから合計2,500万kw=原発25基分も、計算ちがいをしていた。これだけ、ウソをついてきたのである。この大間違い(ウソ)の原因を説明する責任が東電や国にはある。説明責任を果たせ。
ハ.今年は冷夏だから…という「いいわけ」の声がある。それへの返事。資源エネルギー庁が、9月2日毎日新聞へ出した。全面広告には次のように書いてある。「8月前半は猛暑が続き、電力需要の上昇が予想されましたが、皆さまのご協力によって……うんぬんの文章です」。
ニ.従来からの原発反対派の人々が「11基のみの原発稼働と東電1,000万kw余り」の二つの事実を十分活用していない現状が気がかりだ。もっと活用してほしい。福島大惨事―放射能汚染の現実から、もう原発やめようと立ち上がった皆さん、今こそこのチャンスを生かそう。「原発なしで電気は大丈夫」が事実でもって証明された。日本の全原発はいらないことがわかった。原発事故=放射能の心配におびえないでくらすため、反原発節電をしつつ、原発停止-廃止に向かおう!!
私たちは要求する
1.稼働中(運転中)の11基を即時停止せよ-もし、この11基を地震、余震が襲ったら、二つ目の大惨事になる可能性が高いから。 地震を担当する官庁=気象庁が、今後、M7クラスの余震が起きる 可能性を指摘している。M7.3は阪神淡路大震災、7.9は関東大震災だ。これらの余震が稼働中の原発をおそったら、原発はどうなるか? 大惨事は防げるのか?
2.定期検査後の原発の再稼働は不要だ!! 再稼働やめよ!!
★2.二つの裁判の報告―気象学会裁判、東大裁判 槌田敦 9/8 イ.昨日、気象学会裁判の判決がありました。部分社会論に立つもので、「学会内部の問題であり、一般市民法秩序と直接関係を有しないから、裁判所の審査権は及ばない」とするものです。査読制度に関する指針や質問に返事もしない、不誠実の実態は一切、無視され ました。今後、どのようにするか、思案中です。
ロ.東大裁判の方は、順調に進んでいます。求釈明と回答を並べてみました。 東大が無理を重ねている実態を次回の書面であきらかにする予定です。
(気象学会裁判・判決文、東大裁判・求釈明、回答は、ご希望の方に、お送りいたします−槌田裁判を応援する会)
★3.「ボクが東電前に立ったわけ」作りました、今週末から書店で発売 (たんぽぽ舎でも扱い)
園良太(東電前アクション)です。3月18日から仲間とともに東電前に立ち、やってきたことを「三一書房」から本で出させてもらえることになりました。その間、たんぽぽ舎のみなさんには本当にお世話になりました。このメルマガも大変参考になりました。お礼とお知らせをさせてください。3.11から動き出した多くの方に読んでいただくことを意識して作りました。また原発問題と運動の動きや、柳田さんや様々な方のインタビューも入っており、運動の資料集としても使えると思います。ぜひお読みいただき、身近な若い方にも手渡してください。 三一書房HPから転載します:http://31shobo.com/?p=96 園のブログ:http://d.hatena.ne.jp/Ryota1981/
「ボクが東電前に立ったわけ〜3.11原発事故に怒る若者たち」 園良太 著
街へ出よう! 原発を止めよう!* 僕らがつながれば世界は変えられる!!*
3・11の大震災と福島原発事故。最悪の事態が今も続く中に見出した希望―そのひとつが、事故直後から東電本店前で抗議行動が拡がったこと。そして6・11脱原発百万人アクションとして、日本全国で10万人近くもの人が 「原発はいらない」と声をあげたこと。とくに、新宿デモ・アルタ前行動を若い人たちが企画し、多くの人々がこれに参加したことに注目が集まりました。こうした行動 をけん引した若者の一人が本書の著者・園良太です。若者たちの社会運動への参加がどのようにして生み出されたのか、3・11以降、何を感じ、考え、行動し、つながっていったのかが克明に記録されています。 現在の反/脱原発運動は、日本の社会運動史の中でも、60年安保闘争、60年代後半大学闘争、安保・沖縄闘争に匹敵する画時代的な運動の開始点といえます。本書は、「3・11以降」という状況の中、反/脱原発をめざし社会を揺り動かす大きな闘いの記録です。
第1章 自粛ムードを打ち破れ! 3・11〜3・17 第2章 責任追及の声を上げろ! 3・18〜6・10 第3章 新宿・アルタ前広場へ! 6・11 第4章 原発を止める、社会を変える 6・12〜
園良太 SONO Ryota walking0624@gmail.com(PC) 個人blog:http://d.hatena.ne.jp/Ryota1981/ twitter:http://twitter.com/ryota1981
★4.余震、数年単位で警戒を 気象庁「M7超あり得る」
東日本大震災から半年を前に気象庁は8日、記者会見し、余震活動の見通しなどについて説明した。斉藤誠地震情報企画官は「余震は徐々に減っているが、震災発生前の状況に戻るには、数年単位で考えないといけない」との認識を示した。 これまで最も大きい余震は、マグニチュード(M)9.0の本震の約30分後にあったM7.7。本震がM9だと最大M8の余震も考えられる。最大余震がこれから起きる危険性について、斉藤地震情報企画官は「時間の経過とともに可能性は低くなるが、現時点では安心は出来ない。今後もM7を超える余震はあり得る」と述べた。(9月9日茨城新聞より抜粋)
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