禅宗では、公案は“無理会話”と言われています。修行者が悟りを開くための課題として与えられる問答質問です。通常の生活においては愚にもつかないことによりそれが事実であるという感覚をなくすことができます。
“リア・ノーヴォスチ”(ノーヴォスチ通信社)撮影の写真の中では、プーチン首相は“真夜中の狼”という暴走族のリーダーであり、“外科医”というニックネームの男と一緒にいます。これは、黒海北東岸にあるノボロシースク市(Новороссийск)において2011年8月29日に真“夜中の狼”という若者たち(?!)の集まりでの“暴走族祭り”の時でした。
新聞記者は次のようなコメントをしています:“プーチン首相はオートバイに乗っている!第二次世界大戦中のオートバイが果たした重要な役割について語っている!反社会的・反政治的なオートバイマニアたちの活動はどのように戦争や退役軍人やプーチン首相自身と関係しているのだろうか?頭がおかしくなってくるほどです! (http://www.online812.ru/2011/08/30/003/)
ロシア大統領選挙は2012年3月に行われます。現在のメドベージェフ大統領もプーチン首相も自分が立候補するかどうかについては何も語っていない状態ですが、広い国の舞台では“シャーマニズム”といえる動きが活発です。
シベリア民族の伝統な信仰形態はシャーマニズムであり、エヴェンク語(ツングース語の一つ)のšaman(シャーマン)という言葉は“知る人”を意味します。シャーマニズムではシャーマンのトーテム動物(トナカイ、熊、虎、狼など)との“繋がり”はとても重要な役割を果たします。
2011年3月19日にプーチンはロシアの極東にあるハカシヤ保存林にスノーモービルに乗って行き、雪豹(snow leopard)に送信機付の首輪を取り付けました。 ハカシア共和国の紋章には雪豹が描かれていますが、現在はもうハカシアには雪豹はいません。そのために、別の場所のクラスノヤルスク地方のタイガで雪豹を捕獲してヘリコプターで檻に入れてハカシアへ運んで来ました。その後、一週間後のプーチン首相の訪問を檻に入れられたままの状態で待たなければなりませんでした。その間、雪豹は檻から逃げようとして顔にひどい怪我をしました。
雪豹はとても珍しい動物です。クラスノヤルスク地方にはもう7〜8匹しかいません。動物専門家によると、集団から一匹でも引き離すことは保存上からは致命的になる可能性があり、檻に押し込められた状態の一日一日が非常に悪い結果に繋がる可能性があるということです。
新聞によると、プーチンは滅び行く動物の保存活動を管理しています。2008年にはウラジオストック市から100キロ離れたウスリースク保存林でアムール虎(シベリアトラ、Panthera tigris altaica)に首輪をつけ、2009年の夏にはオホーツク海で腰まで水に浸かりながらシロイルカに送信機をつけ、2010年4月には北極海のフランツ・ヨーゼフ諸島でホッキョクグマ(シロクマ)に首輪をつけ、2010年5月にはイランから輸入した豹を黒海沿岸の「ソチ国立公園」に放しました。
プーチンの希望により、2012年のソチオリンピックのシンボルとして雪豹のような動物が選ばれました。
プーチンが野生動物の管理のために各地方を訪問する都度に自然保護団体の人々から理解に苦しむ質問が投げかけられます。 “ノヴァヤ・ガゼタ”紙 («Новая газета»)には、プーチン首相の大きな猫類に対する愛情を分析する人々は、個人的な見解として、「プーチン首相は大きな政治の舞台で何かの“自己実現“を果たすのではないだろうか?」と言っています。(http://www.novayagazeta.ru/data/2011/032/11.html)
心理学者によれば、動物に首輪をつける行為というのは一人の“アルファ雄”がもう一人の“アルファ雄”を征服することであり“勝って”自分のコンプレックスを取り除くことであるということです。 政治的戦略としてプーチンは自分を“マーチョ“(Macho、メキシコスペイン語でいう筋肉ムキムキマンのこと)のように見せたいということかもしれません。
最近、インターネット上にとても巧みな職人技で製作してあるビデオ(http://www.youtube.com/watch?v=1Easr8WTwx )が載っています:プーチンのファンである若い女性が彼女らの“グループ”を「プーチン軍隊」を名づけておっぱいでカメラを遮るのです。プーチンの為にTシャツを、又はプーチンに敵対する誰でもの“Tシャツ”を、引き裂くのです。プーチンのセクシーファンは“プーチンの為に引き裂くビデオ・コンクール“を公開募集しています。賞品はiPadなのです;このスポンサーは誰なのかは誰も知りません。 彼女らは「プーチン首相は清廉な政治家であるのみならず、“デラックスな” 男性だ!(ロシア語:шикарный мужчина) 」ということを伝えたいのでしょう。
ロシア語で、“プーチンの為に破る” 、 .“プーチンの為に破る ビデオ・コンクールに参加しなさい!“と書いてあります
http://goyvesti.ru/?p=6306 http://nnm.ru/blogs/torbinz/porvu_za_putina_i_ipad/
言葉の注釈: このビィデオは二つの言葉の意味に基づいています;: 1)ロシア語の動詞“ポルヴァチ”(рвать/порвать)は紙とか布とかTシャツなどの何かを引き裂きバラバラにする(例えば、狼は彼をバラバラに食いちぎった)ことを意味します。もう一つの連想は人気映画の“運がいい紳士たち” («Джентельмены удачи»)の中で使われている犯罪用語スラングの言葉“お前の口を引き裂いてやる。” («пасть порву»)を思い浮かばせます。
2)ロシア語の“グルーヂ’は”おっぱい”や″胸“を意味します。 “グルーヂで遮る”(«заслонить грудью»)や “グルーヂで守る” («защищать грудью»)は“体を張って守る”や“身を挺して守る”を意味します。
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プーチンの2000年の「白黒写真の”ネガ“(眉毛がなくて、顔には色がない)・ドブネズミの子(プーチンのKGB時代のあだ名)・魚の目を持つ人」のイメージは2011年には“マーチョ”(筋肉ムキムキマン)のイメージに変わったのでしょうか!それは“妻は夫を見慣れている”ということなのです。結婚する時は、女は男が”イケメン“か“マーマーのレベル”かよく分かるけれども、時が経つと慣れてしまって気がつかなくなってしまうのです。大事なことはお互いの関係なのです。
インターネットではプーチンの写真の方がハリウッドのスターたちより多いのです。人気のジョークは“プーチン首相がいないところはない”です: 「朝、新聞を開くとプーチンがいる。ラジオをつけるとプーチンです。テレビをつけるとプーチンです。それで、缶詰を開けるのは諦めました。」
もちろん、“真夜中の狼”の暴走族とかiPadを狙う若い女性たちはプーチン応援の選挙民だとは必ずしも限らないけれど、多くの人々の心の中にプーチンの存在感が定着することはありえる。
ところで、セクシーな宣伝活動はプーチンの政治的プログラム(これは明確にはされていないし、正しくは“非公開の計画”ということなのでしょうが)と何か関係があるのでしょうか?(ウクライナのドレスコード«Dress code»というラップのバンドが作った“プーチンが運転する”という”パロディービデオ“を次のサイトで見ることが出来ます:http://www.youtube.com/watch?v=s-bW80i0e1w) 。
“ロシアの指導者は誰か?”を示す願望の為だけにプーチンがマーチョを演じ、野生動物に首輪をつけて回り、“旅の人”というニックネームで全国を旅しているのでしょうか?
(本原稿はロシアの新聞雑誌に掲載されているので、著者はここでは自己の意見を述べない)
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