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橋本勝21世紀風刺絵日記
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2012年07月27日23時59分掲載
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遺伝子組み換え/ゲノム編集
【世界を揺るがす遺伝子組み換え】(2)すべてを奪い占有するモンサント 印鑰 智哉
前回みたような事態をもたらしたもう1つの要因は南米に殴り込みをかけたモンサントである。 モンサントは現在では世界の90%の遺伝子組み換え種子を提供する巨大な種子企業となっている。モンサントは1996年に米国で遺伝子組み換え大豆の認可 を得るやいなや翌年には経済混乱の続くアルゼンチンに潜り込むことに成功する。アルゼンチンに潜り込んだモンサントの遺伝子組み換え大豆は遺伝子組み換え大豆を認可していないブラジルやパラグアイに非合法化に持ち込まれ、大地主と結託することで急速に生産を伸ばした。
市民の過半数は遺伝子組み換えに反対で あり、大統領選挙の時には反対を明確にしたブラジルのルラ大統領も、しかし、ブラジルの地方を牛耳る大土地所有者の恫喝には勝てず、市民参加のないまま遺 伝子組み換えは2005年に合法化されてしまった。
いったん入り込んだモンサントはあっという間に種子の会社を次々に買収。多くの地域 で農民が種を買うとするとモンサントから買うしか選択の余地がない、という事態が生まれている。非遺伝子組み換えの大豆の種を手に入れたいと思っても、種 を入手することが困難になってきているのだ。
こうしてきわめて短期間に南米における大豆生産のほとんどが遺伝子組み換えとなり、アルゼンチンの98%、ブラジルの85%がすでに遺伝子組み換えになっているとされる。
広大な農地は巨大な機械で耕作され、農薬は空中散布されるか、巨大な噴霧器で噴霧され、その労働には人間がほとんど必要ない。広大な農地で職が得られる労働者はごくわずかだ(200ヘクタールにわずか1人から4人)。こうして地域から職が消え、食も消えた。わずかばかりの大土地所有者とモンサント、カーギルなどの穀物メジャーが利益を分け合う新たな植民地支配が生み出されてしまった。
大量に噴霧される農薬の量は年々増えている。モンサントは遺伝 子組み換え作物を使えば農薬の量が減らせると宣伝した。しかし、実際に起きている事態は農薬の使用量が年々増加である。農薬ラウンドアップが効かなくなっ てきたのだ。そして今、導入が検討されているのが、ベトナム戦争で撒かれた枯れ葉剤の成分2,4-Dに耐性のある遺伝子組み換え作物の導入。多大な環境被害を引き起こした枯れ葉剤が広大な大陸で撒かれようとしている。
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