無人攻撃機ドローンを使用することの是非についてオバマ政権の新CIA長官に任命されたジョン・ブレナン’(John Brennan)氏が上院のインテリジェンス委員会で問われたそうである。情報はインターナショナルヘラルドトリビューンの社説による。
ドローンは2001年9月11日の同時多発テロをきっかけに使用頻度が高まってきたハイテク兵器である。社説によればパキスタン、イエメン、ソマリア合わせて3000人以上がドローンによる攻撃で殺されている。攻撃目標はアルカイダだが、誤爆も多く、アメリカ人兵士やテロに無縁の地元の無辜の人々も殺されている。
ドローンが使われている場所が、そもそも正式な戦争の宣言をしていない地であること、市民を巻き添えにしてしまうこと、ドローンの標的とする人物を選択する基準がはっきりしないことなどが問題となっているとされる。
■NYTの社説 ’Drone Strikes Under Scrutiny’
http://www.nytimes.com/2013/02/07/opinion/drone-strikes-under-scrutiny.html?_r=0 ■ガーディアンの報道’John Brennan, CIA nominee, says drone strikes 'last resort' ; as it happened’
http://www.guardian.co.uk/world/2013/feb/07/john-brennan-senate-hearing-cia-nomination-live-blog ■ガーディアンの報道’John Brennan: CIA veteran who became Obama's drone champion’
http://www.guardian.co.uk/world/2013/jan/07/john-brennan-cia-drones-obama ’John Brennan, a 25-year veteran of the CIA, is closely identified with the killing of Osama bin Laden and the US government's drone program. He said on Monday that it was a "deep honor" to be nominated.’
■ボイス・オブ・ロシアの報道
http://japanese.ruvr.ru/2013_02_07/103911832/ 「米国議会上院は次期CIA長官に任命されているジョン・ブレナン氏を審議する公聴会を開始した。25年にわたって諜報分析に携わってきたブレナン氏は前任のペトレウス長官を引き継ぐことになる。軍人から文民への交代を受けて専門家らは、「テロとの戦い」における優先課題の変化を指摘している。これはまず第一に、全世界におけるテロ集団に対する秘密作戦で、CIAにより大きな役割を担わせるということだ。」
■「デモクラシー・ナウ」
http://www.democracynow.org/2013/1/7/obamas_cheney_assassination_czar_john_brennan ジョン・ブレナン氏はブッシュ政権でテロ対策を担当しており、ドローン攻撃や盗聴など、人権侵害を生む方法を推進していた人物として批判されている。上院の公聴会では会場からブレナン氏任命への抗議の発言をして警備員に連れ出される市民(女性)が何人かみられる。上院インテリジェンス委員会の委員長はダイアン・ファインスタイン氏(Dianne Feinstein、民主党・カリフォルニア州選出)。
村上良太
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