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橋本勝21世紀風刺絵日記
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2013年05月07日11時02分掲載
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核・原子力
【たんぽぽ舎発】「川内博史探検隊」ビデオを見て(4)IC水位計―ビデオの中でもっとも重要かつ、他の手段では発見できない大きな記録が映っていました 山崎久隆
さて、ビデオの中でもっとも重要かつ、他の手段では発見できない大きな記録が映っていました。それは、ICの水位計です。ICは二つ設置されており、A系とB系、どちらも同じサイズのタンクがあり、その中には水が溜められ、炉心蒸気を通す配管が細管として入っています。
この水位は通常は半分強あるようです。 まず、昨年10月の東電ビデオでは、この水位も調べていて、東電職員が数値を読み上げています。A形タンクは65、B系タンクは85でした。単位はパーセントです。100が最大です。
ところが今回のビデオでは、A系が70、B系に至っては満水である100でした。事故発生以来、この系統は閉じているはずです。バルブ開放を試みても開かず、結局冷却能力を失う原因の一つになっています。
そのタンクが満水を示したことは、二つ考えられるわけです。一つ目、何らかの理由で水を投入し、満水状態にした。しかしそんな記録は見当たりませんし、わざわざ満水にして、危機を危険に晒す理由がありません。(満水になれば重くなり、もはや能力の要らないタンクに無用な荷重がかかることになる)。もう一つは水位計が壊れていることです。
水位計の故障(または正常な水位を示さなくなる)は、既に圧力容器の水位計で起きています。 ICからの漏えいがないこと、正常に稼働したことを示す「証拠」が、この水位計でしたが、故障している以上、証明は出来なくなったとみるべきでしょう。
もともとICへの配管は、水素が溜まってしまい蒸気が流れなくなったと考えられています。(非凝縮性気体つまり水素が溜まった)しかし水素が溜まる前(すなわち燃料損傷前)にICは手動で停止されており、この停止理由が急速に原子炉温度が下がったため「操作手順書に基づき停止した」とされていますが、原子炉の圧力も同時に下がり、水位も低下をしていることから、IC系統からの漏えいを疑った運転員が停止をした可能性もあります。 (次号に続く)
※IC:非常用復水器(Reactor Core Isolation Cooling Condenser) 原子炉圧力容器内の温度や圧力が上昇した場合に、炉内の蒸気を受け入れて水に戻す装置。水は原子炉に循環する仕組みで、圧力低下や除熱が期待できる。 東京電力福島第1原発1号機に設置されていたが、東日本大震災発生後、十分機能しなかった。 原因として、国会の事故調査委員会は地震による配管破断などの可能性を指摘。政府や東電の事故調は津波の影響との見解を示している。全電源喪失に加え、非常用復水器が十分機能しなかったことで、炉心溶融が早まったとみられている。 (2013/02/07 時事ドットコムより)
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