ふたり辞めて、ひとり新入社員が入りました。 5月に入り、募集広告を出しました。はたして誰か応募してくれるのか?という懸念も吹き飛ぶほど優秀な方がたが応募してくれました。弊社は特別英語を使う仕事ではないのですが、なぜだか女性の応募者のTOIEC平均点はおそらく900を超えていました。びっくりですよね。前職もさまざま。キャリア官僚だとか、将来を期待されている会社員とか。
いい人材を選ぼうと筆記試験をしました。それを少し公開してみます。
下記の人物の肩書きと代表作品(本とは限らない)を書きなさい。
上野千鶴子 モーリスべジャール 工藤官九郎 岩代太郎 はあちゅう 莫言 野田秀樹 椎名誠 などなど 直近の直木賞の作家と書名は? 直近の本屋大賞の作家と書名は?
で、この試験をして、世代間の知識ギャップに驚きました。 大人が知っているべき人物を若者は知らない。逆もまた同じ。 20代の人で上野千鶴子を知らない人が多すぎ、そして、はあち ゅうをみんな知っていた。そして、世代間格差もそうなのですが、男女間も能力違いすぎます。男性は、知識量でいったら女性の半分強程度。びっくりですよね。
それが終わったら、今度はある原稿を渡し、 1)この作品が出版レベルの達しているかどうかを判断せよ 2)この作品をどうすれば、もっといい原稿にできるか答えよ
それから面接、と。
そんな結果、採用したのが山田恵子さん。 ちょっと彼女の紹介文を書いたので、笑って下さい。
----------- 山田恵子 Yamada Keiko 秘書 兼 エージェント
1987年兵庫県生まれ。高校教員の父と母に大切に育てられる。中学・高校はど田舎にある学校。ここまでの話は弊社の栂井とそっくり。 しかし極度の負けず嫌いなところは栂井と違う。高校時代は放送部に所属。そのど根性が功を奏し、血と涙の練習の末、高三の夏には放送部アナウンスコンテストの県大会で優勝。廻りからは甲子園球児より根性あるという評価をいただいた。そのご褒美として甲子園開会式の司会アナウンスをつとめる。そのとき現楽天の田中将大が出ていたそうだ。 しかし気づいたころには、田舎娘の宿命を背負っていた。とにかく上京したいと東京にある大学ばかり受験し、どうにかして学習院大学英米文学科にすべり込む。そして大の読書好きに。 縁あって卒業後も3年間、同大学の研究室で働くことになり、書庫では図書に語りかけ、カウンターでは学生と話し込む、オモロイ事務室のお姉さんになる。
人と出会い、人を支える仕事をしたいと思い、アップルシード・エージェンシーの求人に巡りあう。 鬼塚はその頃、社員が7年半ひとりも変わらず、野放しにしていたら社員が野生化してきた、と心配していた。ならばとお嬢さん大学として誉れの高い学習院大学卒業からおひとり採用して、会社の品を上げようと試みた。しかしのっけからやんちゃぶりを発揮。当初のもくろみは外れそうだ。
その話はさておき、講評を書く能力は凡人にはない才能が。さらに磨きをかけるために、毎日講評を書く特訓を受ける。鬼塚曰く「そちらが甲子園なら、こちらは巨人の星じゃ。講評養成ギブスを付けて日々鍛錬じゃ」と。なんのこっちゃ。 好きなジャンルは、女性実用、文芸。
http://www.appleseed.co.jp/aboutus/staff.html ある程度の知的レベルに達していれば、あとは何に興味を持っているかが重要だと思いました。品よく言えば、好奇心に満ち、人当たりのいい人。ずばりいえば、社交性のあるオタク。
まあそんな新人ですが、今後ともどうかよろしくお願いいたします。
鬼塚忠 (作家・出版エージェント) 「アップルシード・エージェンシー」代表
http://www.appleseed.co.jp/
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