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橋本勝21世紀風刺絵日記
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2014年01月13日12時33分掲載
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核・原子力
【たんぽぽ舎発】「買収」で成り立つ原発立地 中部電力浜岡原発の金ばらまきの実態−−全て電気料金である 山崎久隆
原発を立地する際に、巨額の寄付が問題になってきた。それ自体は隠れもない事実であり、結局自治体財政を補助金や寄付金依存にしてしまい、健全な運営が出来なくなるという批判も前から行われてきた。しかし今回明らかになった規模は、常軌を逸していると言わなければならない。中日新聞のスクープでその実態の一端が明らかになった。
電源三法交付金は期限が決まっているし固定資産税は減価償却により減っていく。そこで「寄付金」という名の買収が横行するのであるが、増設問題が持ち上がると常にセットとなって支出されている。
それ自体は何処の電力もやっていることである。例えば今2020年オリンピックに向けて再開するかどうかで問題になっている福島県楢葉町のJビレッジも、元はといえば福島第一原発7、8号機増設への見返りとして県に東電から寄付されたものだった。 現在は当然のように東電が福島第一復旧の最前線に使用しているが、元はといえばそういう事情があるからである。
この建設に要した130億円は、福島第一原発建設仮勘定という名目で電力料金に算入される発電所建設費に計上されていた。この7、8号機はもちろん原発震災により中止されたが、建設費のうち一部が発電所建設費用の経費に算入されているから、この寄付金の一部は電気料金として東電の電気を使用している需要家が負担させられている。
他電力での地元寄付金も、当然のように電気料金に含まれて徴収されている。毎年支払われている地域振興費という名目の資金は、電気事業会計上はおそらく発電所の運営費に含まれているだろう。 電力の各種費用計上については、東電もそうだが何処の電力も明細を公開していない。明朗会計にはほど遠いのである。
様々な費用が勝手に計上され、それが電気料金の原価に算入されていることは想像に難くない。経産省が費用と認められないとカットした寄付金の事例もあるが、全部チェックされて落とされたとは到底考えられない。落とされないように名目を曖昧にする手法が会計処理でも行われているだろう。
今回、中日新聞がスクープしたのは、中部電力浜岡原発の「3、4号機増設問題」に絡んだ旧浜岡町(現在は御前崎市)に渡された「非公表の」巨額補助金だった。 ----------------------------------- ■『原発見返り再三金銭を要求 旧浜岡町が中電に』 中部電力が浜岡原発3、4号機の増設同意時に、立地する旧浜岡町(現静岡県御前崎市)に非公表の寄付53億円を約束していた問題で、町は53億円以外に1970(昭和45)年度以降、「共存共栄のため」などとして、町議らの視察研修や茶畑の防霜対策などさまざまな名目で中電に資金提供を求めていた。
中日新聞が入手した町の文書で分かった。増設同意前の金銭授受の見返りに「増設問題への協力」を約束した念書もあった。 町はこうした収入を「寄付金」のほか「負担金」という細目に振り分けて会計処理していた。いずれの細目も決算書で中電からの収入かどうかを判別できず、第三者の目が届きにくい不明朗な形で“中電頼み”の行政運営が続いていた。
本紙が入手したのは、御前崎市教育委員会が保管している旧浜岡町の「原 発関係文書」で、1970〜1987年度の中電との金銭授受を示す文書が含まれている。 文書によると、町は道路や水道、病院など公共施設・設備の整備に加え、町議や町内会長らの「原発先進地視察研修」、原発増設に向けた「町内会調整」の費用まで中電に依頼、請求していた。 公表している寄付36億円や非公表の寄付53億円に、これらさまざまな名目の資金提供を合わせると、町は中電から18年間で少なくとも計114億円を受け取っていた。 同じ期間に国が電源三法に基づき町に交付した85億円の1.3倍の規模。 専門家は「恒常的な寄付金頼みは自治体の財政運営として不正常だ」と指摘している。 町は3号機増設に正式同意する半年前の1982年2月、テレビ中継局新設への協力を中電に依頼した際、「ご協力要請額」を3800万円と明示した上で 「3号機着工問題の収拾という状況等もご理解いただき…」と記載。同年3月に同額を受け取ると、「もちろん浜岡発電所の運営ならびに増設問題にも協力いたします」との念書を差し入れていた。 中電は町との交渉経過や支払い実態について「個別具体的な内容は回答を差し控える」(本店広報部)と話している。(1月6日 中日新聞より) -----------------------------------
言うまでもなく、巨額の寄付により利益を得る集団からみれば、反原発運動など邪魔くさくてしょうが無い。不倶戴天の敵になろう。こういう連中の中から、いわゆる「嫌がらせ事件」と呼ばれる「脅迫」「威力業務妨害」「殺人未遂」「殺人予備」 などの犯罪を行う集団が発生したか、あるいはそれらに金が流れたと思われる。 今回のような巨額の資金をバックに、世論を操作し、異論を排し、地域社会をコントロールすることを「選挙」の場で行えば「公選法違反」で厳しく罰せられる。中部電力がやっていることは、それとほとんど同じことだ。全電力会社が大なり小なりやっていることも同じだ。そんな手法が効かなくなるためには、こういう行為に対して厳しい批判を、受け取った側に対しても行う必要がある。古い話で何であれ時効だなどと言わせないで、情報公開法や株主の権利や消費者の知る権利(原資は電気料金である)を駆使して明らかにしていきたい。
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