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橋本勝21世紀風刺絵日記
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2014年03月22日13時20分掲載
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コラム
パリの散歩道 〜会話でよく耳にする単語「シュウェット!」とは? 〜猛禽類の美
パリの会話でよく耳にする単語が「シュウェット!」だ。つづりは’chouette’。いろんなところでこの言葉を耳にする。「それ、シュウェットね」のように。はじけた印象。親密な感じ。嬉しい表現だとわかるけれど、その意味がわからない。辞書を引いてみると、シュウェットには2つの意味があることがわかった。
1 鳥のフクロウ 2 素敵な、素晴らしい、きれいな
前者の意味だとすると、「それ、フクロウね」ということになる。「フクロウ」と言われても・・・。一方、後者は通俗的な会話表現であると注がついている。普通に考えると「素敵な」という意味合いだろう。
では後者の意味が前者から派生したのか?だとするとフクロウ=素敵?両者は関係があるのだろうか。それとも語源は別々なのだろうか。
パリで絵を描いているヴィルジニー・ブリエン(Virginie Brien)さんにこの表現について問い合わせてみた。以前、彼女の文章を訳しているときにその文章の中に、chouetteという単語を目にしたことがあったのだ。それがシュウェットという単語を初めて目にした時だと思う。
「その通り、シュウェットには「素敵な」という意味があるわ。私の好きな表現!そしてご指摘の通り、猛禽類であるフクロウという意味もあるのよ。語源の説明は以下の通り。
かつてフクロウは不幸をもたらす不吉な鳥と思われていた。つまり死の前触れと思われていたのね。でも、その一方で古代ギリシアではフクロウは美の象徴とされていて、アテナイの神殿に捧げられていた。
さらに昔のフランスにはchoeterという動詞の単語があったのよ。これは "faire le coquet"(気取った物腰で関心を引こうとする)という意味で使われていたみたい。その後、吉報という意味に変わっていったのね。」
choeterは僕の手持ちの辞書には載っていない単語だ。choeterがchouetteと語源に関係があるのかどうかは目下不明だ。しかし、かつて不吉の象徴で死の前触れだったフクロウ(chouette)は同時に美の象徴でもあり、のちに吉報の意味になっていったようだ。
フクロウはよく見ると顔が猫に似ている。黒猫もまた不吉な前触れに解釈される場合があったが、同時に黒猫は粋の象徴でもあり、「黒猫」がシンボルとなったバーがモンマルトルにあった。ここにも人間の心の一筋縄ではいかない、不思議な性質が垣間見える気がする。
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