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橋本勝21世紀風刺絵日記
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2014年09月28日14時50分掲載
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農と食
米価大暴落の現実 労賃ゼロで計算してもまだ赤字
山形の百姓・菅野芳秀です。今年の米の価格について、そのあまりの安さにいても立ってもおれず、思わず短文を書きました。労賃をゼロで計算してもまだ赤字です。わが農園はかろうじて、直に米を買ってくれる方々によって支えられていますが、やがて、国民的に食べられなくなる日が近いと思っています。このままでは「食の安全」へのこだわりを言っておれなくなる事態も起こるでしょう。(菅野芳秀)
今年の農家の米売り渡し価格は農家にとって「首をくくって死んでしまえ」と言われているようなものだ。今から30年前の1984年(S59年)、一俵(6okg・玄米)あたりの農家の売渡価格は平均で18,668円だった。自主流通米では22,000円ぐらいだったと記憶している。それが仮渡価格とはいえ今年は一俵あたり8,500円。一年後の「精算金」を含めても1万円を超えることはないに違いない。
一方、今年の2月に農水省は2012年(H24年)産米の生産費を発表した。その全国平均が1俵/60kgあたり15,957円。今年は油代の高騰もあってもう少し高くなるだろうが、それを8,500円で販売なければならない。
仮にその生産原価に含まれている36%分、5,744円の労働費をゼロにしたとしても、10,213円で、今年の販売価格には遠く及ばない。農家が一年間のタダ働きしたとしても追いつけない安値。
これでどうやって暮らしていけるというのだ。 後継者なぞ育つわけがない。 政府の「成長戦略」にのって規模拡大してきた農家ほど打撃は大きい。今年もたくさんの農家が農業から離れて行くだろう。
この安値の背景に、山形県米生産量のほぼ倍に匹敵する年間80万トンの輸入米がある。GATT−WTOで約束させられたものだ。 TPPの締結はこの傾向を更に増大させ、6,000円代にまで米価を押し下げるだろうと言われている。
これに対応できるのはごくごく限られた条件をもつところ以外になく、日本の米作りはほぼ壊滅だろう。
これはTPPの先取りだ。 自民党安倍政権の「成長戦略」が農業を滅ぼして行く。
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