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2014年11月06日23時16分掲載
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中国
アムネスティ:香港民主化デモ支援で拘束されている中国活動家の釈放を働きかけるよう日本政府に要請
日本ではあまり報じられていないが、中国で今、香港の民主化デモを支援する人たちが次々と拘束されており、国際人権NGOアムネスティの調べでは、その数は、確認できるだけで90名を超えている。この事態を懸念するアムネスティ日本は、言論の自由の保障と彼らの釈放を中国政府に働きかけるよう、11月6日、日本政府に要請を行った。(日刊ベリタ編集部)
2014 年11 月6 日 外務大臣 岸田文雄 様 公益社団法人 アムネスティ・インターナショナル日本
要 請 文 アムネスティ・インターナショナル日本は、中華人民共和国内において、香港での抗議デモに対する支持を表明したことで拘束される人びとが増えている問題について、日本政府が懸念を表明し、拘束された人びとの釈放を中国政府に働きかけるよう要請します。
9 月22 日以来、香港では2017 年の行政長官選挙制度改革に関連し、「真の普通選挙」を求める抗議行動が1 カ月以上にわたり続いています。そして、その抗議行動を支持している中国国内のアーティストや活動家が次々と拘束されていることが明らかになっています。アムネスティの調査では、確認できているだけで11 月4 日までに94 人が拘束されています。この中には「口論といさかいを引き起こした(尋釁滋事)罪」の容疑で起訴された人が十数名おり、有罪となれば最高懲役5 年の刑を受ける危険があります。
たとえば、社会活動家の韓穎(Han Ying)さんらは、香港の抗議を支持するプラカードを掲げながら食事をしている写真をソーシャルメディアに流しただけですが、中国当局は彼女たちを同容疑で逮捕しました。そのほかにも当局は、広州市、深圳市、重慶市, 江蘇省などでも、活動家を不当に拘束しています。これらは、香港に関わる議論や香港デモの支持表明を封じる当局の取り締まりの一部にすぎません。
アムネスティ日本は、今回拘束された人びとは、国際法でも中国の憲法でも保障されている言論や表現の自由を行使しただけであり、即時釈放されなければならないと考えています。10 月20〜23 日に行われた中国共産党中央委員会総会では、「法に基づく国の統治(法治)」を進めることが確認されました。一方、安倍首相も日本外交の理念として「法と正義の支配する国際社会を守ること」を掲げています。
国際法や中国の法規でも保障されている基本的人権が侵害されることは、法治や法の支配の観点からあってはならないことです。「法と正義の支配する国際社会を守ること」を外交理念とする日本政府として、今般行われるアジア太平洋経済協力会議(APEC)をはじめとするあらゆる機会に、下記の点につき中国 政府に働きかけるよう、要請いたします。
記 1. 中国憲法で保障されている言論および表現の自由は、国際法でも保障されているものであり、それが侵害されるようなことがあれば、それは国際的な関心事となることを確認すること。
2. 香港での抗議行動に対する支持を平和的に表明したことを理由に人びとを拘束することは、言論および表現の自由の侵害である。それゆえ、拘束した人びとを即時かつ無条件に釈放すること。
以上
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