中国・深センにあるディズニーグッズを作成している日系企業、水谷玩具でのストライキ争議(一方的なフィリピンへの資本移転)に新たな動きがありました。こちらのウェブログでは、27日現在、迷彩服を着た警察か警備の人間が工場を取り囲んでいる様子がわかります。1月16日からストライキに突入していますが、経営者はまったく姿をみせませんでした。1月20日になってやっと労働者との交渉に姿を見せましたが、22日にはまた姿をくらましてしまいました。そして会社の代理人を26日に派遣して交渉にあたらせる旨を通知しました。しかし26日の交渉は決裂しました。そして会社側が張り出した通知では、1月30日までに職場に戻らないものは業務放棄とみなして解雇、解雇補償金も支払わないと述べています。「中国労働者の権利に関心を寄せる日本の団体・個人の皆様へ」と題された工場の労働者の訴えを紹介します。(稲垣豊)
http://www.weibo.com/u/5490001734#_rnd1422372548360
こちらのウェブログでは下記の情報提供にある26日の会社代理人(米国人)との交渉の様子がUPされています。
http://www.weibo.com/5488283161/C1qF2EL4P#_rnd1422370679081 =================== 中国労働者の権利に関心を寄せる日本の団体・個人の皆様へ
私たちは日本のディズニーグッズのサプライヤー、水谷玩具(深セン)有限公司および深セン楽宝玩具製造有限公司という日系企業で働く工員です。会社の所在地は深セン市龍崗坪地鎮坪西村吉祥路1巷10号です。
私たちはこの会社であくせくとまじめに働いてきました。この会社の工員は、短い者で3年から5年、長い人では17年もここで働いてきました。私たちがここで働いてきた理由は、会社が大きくなったのちは、私たちの生活にも支えができると思っていたからです。
しかし、その願いは裏切られました。悪質な経営者が私たちの前に立ちはだかったからです。経営者はできるだけ自分の利益だけを考え、私たちが法律に疎いことをいいことに、法定の住宅積立金や社会保険料を納めず、休日の割増賃金も管理職には2倍支払うのに工員には1.5倍しか支給してきませんでした。また会社はさらなる利益を確保するために、深セン市楽宝玩具製造有限公司という別の会社を当社の高級管理職によって設立させました。工員らは自分がどっちの会社に雇われているのかわからないくらいです。
2014年5月にはフィリピンへの資産移転をはじめました。それによって週休二日で残業もなくなり、社会保険料や生活費[寮や社食の費用か]が差し引かれたのちの賃金は深セン市の最低賃金の1808元にも満たない額になってしまいます。それに耐えきれなくなった工員らが自ら会社を辞めるように仕向けているのです。
わたしたちの我慢にも限界があります。工員らは2014年10月11日から会社に対して工場移転についての説明を求めてきましたが、会社からは無のつぶてです。ついに2015年1月16日からストライキを行い、経営者が交渉にくるように要求を始めましたが、経営者はずるずると回答を引き延ばしており、問題は解決されていません。
このような事情から、やむにやまれず社会各界にむけて、心あるみなさんと社会の公益団体にむけて、支援を呼びかけることになりました。どうぞよろしくお願いします!
私たちの訴えは以下の通りです。
1、労働者に対する補償が完了していないうちに会社資産を移転しないでください。 2、会社から労働者に対して何の説明もないうちに資産を移転し、一方的に雇用契約終了の通知がなされたことから、労働契約法第40条3項の規定に従い、経済的賠償金を支払ってください。 3、工員が入社した時から現在までの未納分の社会保険料を追納してください。 4、工員が入社した時から現在までの未納分の住宅積立金を追納してください。 5、週休二日の期間に出勤した分の割増賃金を支払ってください。 6、最低賃金に満たない部分を補てんしてください。 7、有給休暇分の賃金を補てんしてください。 8、会社理由でストライキを実施したので、その分の賃金を支払ってください。
最後に、中国の労働者の権利に関心を寄せる団体・個人のみなさんが、私たちの争議解決のために、日本のディズニーおよび日本のメーカーに私たちの要求などを伝えていただくとともに、会社に対して平和的で合理的な方法で、労使双方のためになるような解決に導くように伝えていただければと思います。中国・深センの水谷玩具(深セン)公司の電話番号は86-755-33821888です。
水谷玩具(深セン)有限公司および深セン市楽宝玩具製造有限公司の全工員より 2015年1月20日
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