4月25日、トルコの原発立地予定地シノップに4万人の市民が終結し、『原発反対!』『日本は原発を輸出しないで!』と叫びました。シノップ市は、農漁業が盛んな、人口5万7000人の黒海沿岸の美しい町です。安倍政権はそこへの原発売りこみを図り、4月1日、トルコ国会は、シノップ原発についての日本との契約締結を承認しました。三菱とアレバが原発4基を建設。17年に着工予定とされています。チェルノブイリ原発事故の追悼記念集会がそのシノップで開催され、4万人が集まる大反原発集会になりました。ノーニュークス・アジアフォーラム・ジャパンが伝える現地の模様です。(大野和興)
トルコのプナールさんからのメッセージと「緑の新聞」の記事です
「日本政府がトルコ政府と契約をして原発を輸出する予定のシノップ市で、4万人が集まって、『原発反対!』『日本は原発を輸出しないで!』と叫びました(4月25日)。日本人のみなさまにお知らせです」 (Pınar Demircan)
下記は、トルコ「緑の新聞」の記事(トルコ語)です。4万人の写真を見てください。
http://yesilgazete.org/blog/2015/04/25/40-bin-kisi-sinopta-nukleer-e-gecit-yok-diye-haykirdi/
「原発に通行権はない!」 ― シノップで4万人の叫びプナール・デミルジャン (トルコ「緑の新聞」 2015.4.25)
トルコを含めヨーロッパで何百万人もの健康に爪痕を残した史上最悪の災害、チェルノブイリ原発事故の追悼記念集会が、29年後の今日シノップで行なわれ、4万人が参加した。
40年間反原発闘争をくり広げ国民が反対しているにもかかわらず、政府、官僚が協定に調印し原発建設を強行するなら、国民は道に出て列を作り、これに反抗する。 この国に住む人々に原発は必要ないのだ!
イスタンブールからも1000人が参加したシノップでの反原発集会は、80を超える民間団体と市民のサポートで巨大になった。シノップ県反原発プラットフォームと公務員労働組合連合のよびかけで、市の中心で始まったデモ行進の列は、シノップ・ウールムムジュ広場へと続いた。地元の漁師たちも、「シノップに原発はいらない」と書かれたポスターを漁船に吊るしてデモに参加した。民家や小売店の窓でも同じポスターが目に留まった。
停電が一日中続いた3月31日の翌日、シノップ原発建設へ向けた協定が調印された。この停電の原因は「電力の過剰供給」だったことがのちにエネルギー大臣の話で明らかになったのだが、エネルギーの過剰供給があるにもかかわらず、さらなるエネルギー創出のため政府が原発建設を申請したことに私たちは戸惑いを隠せなかった。
協定への調印がなされたのと同日、アックユで原発建設の起工式が行なわれ、すぐに原発の宣伝広告が世間に出回った。この広告に子供を起用したことに国民はとくに強く反発し撤廃を求めた。業界団体は広告の撤廃を法的に申請せざるをえなくなった。しかし政府は原発建設に必死になっているため、広告を撤廃するどころか、4月23日「子供の日」に、首相の椅子に座る子供たちの耳に囁き「原発建設は必要だ」と言わせた。
その結果4万人が、「原発にNO! 原発に通行権はない!」と叫ぶため25日シノップに向かうこととなった。
チェルノブイリ事故の29周年追悼のため、シノップと同様のデモが明日26日、イスタンブール、アンカラ、メルシンなど多くの県と、アックユ原発から90km離れたキプロスで行なわれる。未来と健康な次世代を願うすべての人に参加してほしい。
http://www.nonukesasiaforum.org/jp/134a.htm (デモのスナップと、シノップ観光地図とプナールさん写真あり)
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★シノップ市は、黒海沿岸の美しい町で農漁業がさかんです(人口57000人)。原発建設には大多数の住民が反対しており、地元の合意は得られていません。しかし4月1日、トルコ国会は、シノップ原発についての日本との契約締結を承認しました。
三菱とアレバが原発4基を建設。17年に着工予定とされています。シノップの人々は「あれだけの原発事故を経験した日本がこの地に原発を建てようとしていることを思うと悲しくなる」といっています。
●トルコへの原発輸出と反対運動の現状 ― ことばが通じなくても、原発のない未来のために私たちは共に闘える(アスリハン・テューマー)
http://www.nonukesasiaforum.org/jp/123a.htm
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