●目次●
「米国 一部の在沖米軍基地の返還を早める」WP 12/4 US to hasten return of Okinawa military-held land to Japan
「米有志連合 シリア政府軍用基地への攻撃を否定」WSJ 12/8 U.S. Coalition Envoy Denies Deadly Syria Airstrike
「米国 南シナ海での軍事プレセンス拡大へ」FT 12/9 Pentagon steps up military presence in South China Sea
「クリミア危機 9115人が死亡」NYT 12/10 At Least 9,115 Killed in Ukraine Conflict, U.N. Says
「金正恩第1書記 水爆開発を示唆」FT 12/10 North Korea says it has developed hydrogen bomb
「日印両政府 インド高速鉄道計画で合意間近」FT 12/11 India close to $15bn high-speed rail deal with Japan
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「米国 一部の在沖米軍基地の返還を早める」WP 12/4 US to hasten return of Okinawa military-held land to Japan
12月4日付のワシントンポスト紙は、米日両政府が同日、米軍が沖縄で使用している土地の一部返還を早めたことを発表したと報じた。米軍普天間基地の移設計画をめぐる地元住民の不満を緩和させる試みだと同紙は見ている。 同紙によると、米ケネディ駐日大使と菅官房長官は同日、普天間飛行場沿いの道路用地など計7ヘクタールを、2017年度の終わり(2018年3月)をめどに、当初の予定より前倒す形で返還する計画を明らかにしたという。日米両政府は2006年、沖縄県の米軍嘉手納基地以南の米軍施設・区域の返還に合意し、2013年には1048ヘクタールの返還計画に合意しており、今回の返還は同計画の一部である。今回前倒して返還予定となった面積は、計画全体に対し0.7%未満にすぎないが、ケネディ大使は返還の意義について「沖縄の米軍基地統合計画の一環である」と話した、と同紙は伝えている。 なお、沖縄県の翁長雄志知事は、普天間基地を辺野古沖に再配置する計画に抵抗しており、日本と沖縄県の対立は法廷闘争にまで発展している。在日米軍基地の約74%が日本の国土面積のわずか0.6%の沖縄に集中している。
「米国 南シナ海での軍事プレセンス拡大へ」FT 12/9 Pentagon steps up military presence in South China Sea
12月9日付のフィナンシャルタイムズ紙は、米国が中国の南シナ海での軍備拡張を牽制する狙いで、シンガポールに新鋭のP−8ポセイドン哨戒機を初配置する予定であると報じた。 12月7日、米とシンガポール両政府は「配備の第一弾は今月中を予定しており、その後の追加配備も視野に入れている」との共同声明を発表した。両政府によると、P−8が災害派遣や海洋の安全保障に大きな役割を担うという。同紙は、近年の中国の海洋進出に対応する措置として、両国が防衛協力を秘密裏に進めていると伝えている。 一方、中国が、今年5月に中国の人工島にCNNのクルーが乗務した偵察機が飛行し警告を受けた問題を含め、この地域に入る偵察機について不満をもらしていることも同紙は報じている。
「日印両政府 インド高速鉄道計画で合意間近」FT 12/11 India close to $15bn high-speed rail deal with Japan
12月11日付のフィナンシャル・タイムズ紙は、安倍晋三首相とインドのナレンドラ・モディ首相が、総額150億ドルに及ぶインド初の高速鉄道計画について、日本が受注することに合意する見込みだと報じた。この計画が実現すれば、インドが日本の新幹線技術を輸入し、ムンバイとアフマダーバード間(505キロメートル)を結ぶ高速鉄道網が構築され、この区間の所要時間が8時間から2時間に短縮されるという。 同紙は、今年10月にインドネシアの高速鉄道計画で中国に競り負けた安倍首相にとって、今回の合意は経済的・政治的な後押しとなると見ている。 また、南シナ海における中国の海洋進出をにらみ、日印両首脳は安全保障分野の連携強化についても協議する見込みだという。すでに日米印の3カ国は今年10月、インド洋で広範な海上軍事演習を行っており、インドとオーストラリアは今年9月にインド洋上で初の合同軍事演習を実施した。 インドの「オブザーバー・リサーチ・ファウンデーション」〔ObserverResearch Foundation(ORF)〕のラジャ・モハン特別研究員は、「安倍首相のインド訪問により、高速鉄道計画を含む複数の大型案件で合意の見通しが立った」とし、「インドにとって日本は、米国に次ぐ最も重要なパートナーである」との見解を示した。
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