新潟県長岡市の元抑留者で花火師の嘉瀬誠次さんが第50回吉川英治賞文化賞を受賞されました。同賞受賞、元抑留者では故村山常雄さん(2006年)、遠藤尚次さん(2015年)に次ぐ3人目です。おめでとうございました。
再び読売新聞が、樺太抑留の資料をスクープ。3月17日の参院厚労委員会でも関連質問が行われました。
昨年11月に共同通信社が配信したカザフスタン在住の元抑留者・阿彦哲郎さんの特集記事(戦後70年シリーズ・11回)が同社HPで読めます。
http://www.47news.jp/47topics/postwar70/where/post_20160223121547.html
各紙地方版や地方紙掲載のシベリア抑留関係の記事をお送りいただければ幸いです。
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《参院厚生労働委員会議事録より》 3/10参院厚生労働委員会で樺太抑留問題などについて川田龍平議員が質問
○川田龍平参院議員 樺太抑留の名簿について伺います。三月七日に、「樺太抑留に新資料」という大きな記事が出ました。厚労省は、この読売新聞の指摘を受けて、急遽二百六十三人の死亡者名簿を入手したとありますが、指摘を受けたのはいつで、死亡者名簿を入手したのはいつでしょうか。 ●堀江裕厚労省審議官 厚生労働省では、昨年六月に外交ルートを通じまして、ロシア連邦国立軍事古文書館に樺太、千島などの地域の抑留者関係資料の照会請求をしておりました。そうしたところ、本年一月十四日に、新聞社の方から、新聞社独自の取組で二百六十三名の死亡者名簿等の資料を入手したとの具体的な情報をいただきましたので、軍事古文書館に対しまして、取り急ぎ当該名簿について前倒しの提供を御依頼いたしまして、本年一月二十九日に入手しております。 この情報につきましては、現在、翻訳の上、厚生労働省が保有する抑留死亡者についての資料と付き合わせを行ってございまして、漢字氏名、出身地等の確認を行った上で公表してまいります。 ○川田龍平議員 この死亡者を含む約二十九万人分の管理記録もこれ入手したのでしょうか。 ●堀江裕審議官 御指摘の約二十九万人分の管理記録というのは、新聞に掲載された樺太の真岡にございました第三百七十九送還収容所に入った日本人の人数の内訳を整理した表などの記録のことと理解してございますけれども、その記録自体は入手してございません。 ただ、抑留死亡者全体に係る記録につきましては、昨年六月に樺太等を含む情報について照会要求しているところでございまして、来年度にもお尋ねの記録も含めまして、現地で調査を行いまして、抑留死亡者の調査に関する必要な資料を入手してまいります。 ○川田龍平議員 この約二十九万人分の大部分は民間人のようですが、従来厚労省が把握していた樺太、千島からの引揚者の数は何人でしょうか。 ●堀江裕審議官 厚生労働省では、樺太又は千島から戦後日本の港に引き揚げてきた方の人数を把握してございまして、その引揚者数は約二十九万四千人、うち軍人軍属が約一万六千人、一般邦人、いわゆる民間人でございますが、は二十七万八千人と把握してございます。 ○川田龍平議員 これ、読売新聞は樺太抑留と称していますが、いわゆるシベリア、モンゴル抑留とは異なり、自由は制限されていたものの、自宅に住み続け、外出、移動もできたようですが、それでも厚労省は抑留とみなしているのでしょうか。 ●堀江裕審議官 厚生労働省では、従来、シベリア、モンゴル地域を優先して抑留者調査を行ってきたということがございまして、昨年四月より、樺太や北朝鮮などの地域も含む約一万一千人分の死亡者名簿を追加的に公表するなど、対象地域を樺太や北朝鮮などの地域に拡大して身元の特定を進めております。 樺太地域の方々につきましては、シベリア、モンゴルとは異なりまして、当時、自宅に住んでいる、あるいは、ある程度の外出、移動ができた方という方もいらっしゃるわけでございまして、ただ、それを個々の状況について把握するというのは、またそれはそれで困難なことでございますものですから、これらの方々も含めまして、抑留者としまして、身元の特定に向けた調査に取り組んでございます。 ○川田龍平議員 これ、大臣、昨年の五月にもこの指摘をいたしましたが、民間も含めた調査体制の抜本的な強化が必要と考えます。是非、これ大臣、民間も含めた調査、しっかりやっていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。 ●塩崎恭久厚労大臣 新たな資料の入手に努め、そしてまた身元の特定に向けた調査、それは民間の方かどうかを含めて調査を進めてまいりたいというふうに思います。
《2016.3.4 産経 シベリア抑留死亡者、新たに66人特定 厚労省HPで公表》http://www.mhlw.go.jp/ 厚生労働省は4日、第二次大戦後に旧ソ連に抑留され、シベリア地域と樺太地域で死亡した日本人66人を新たに特定し、都道府県別の出身地とともにホームページで公表した。 ロシア側から提供され、厚労省が昨年4月末に公表した約1万人の名簿などを国内の資料と照合し、漢字表記による個人名を確認した。抑留死亡者の特定はシベリア地域(モンゴル地域を含む)で3万9439人、樺太などそれ以外の地域で903人となった。 公表された66人は次の通り。(漢字の字体は厚労省発表に基づく。敬称略)
◇シベリア地域(53人) 【岩手】千葉慶勝、氣田耕三、菊地進 【宮城】渡辺鐵男、高橋昭二 【秋田】千葉三治 【山形】寺嶋成雄、松田正男、石黒長治 【茨城】服部良雄 【栃木】高橋芳久、田代節夫、水沼照明 【群馬】堀越三郎 【埼玉】和田昇 【千葉】武田豊 【東京】倉持邦夫、小貫廣光 【新潟】安藤光夫、相波孝一、小暮明 【静岡】海老名伊吉 【三重】西井力松 【大阪】山口利孝、木戸政次郎、小杉徳太郎 【兵庫】有光時敏、本嶋正、瀧内清 【奈良】岡村弘 【和歌山】谷口忠男 【鳥取】福本清 【岡山】佐藤喜三治、三島寛【広島】川本圭三 【山口】谷岡祐定 【香川】秋朝春視、宮本水之助 【愛媛】富谷茂、立花進 【高知】細木勇夫 【福岡】鳥羽政人、井口勝次郎、中屋幸吉 【佐賀】齊藤勇三、藤山鹿次郎 【長崎】桑原吉武、中野繁次 【熊本】藤本親、小川秀雄 【宮崎】藤田進、前原文雄 【鹿児島】大エ二郎
◇樺太地域(13人) 【北海道】加藤国文、村田ハナ、渋谷進、木村秀子、大久保正義、佐藤恭廣、内田進、熊谷國幸、伊藤キン、太田良男、武田ハツ 【青森】堀内正策 【福島】大槻竜吉
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《情報&催し物案内》
◆「日ソ捕虜・収容所協定」25周年記念の集い
1991年にゴルバチョフ大統領が来日し、初めて公式に死亡者名簿を手渡しましたが、その際に、日ソの外務大臣が署名して「捕虜収容所に収容されていた者に関する日本国政府とソヴィエト社会主義共和国連邦政府との間の協定」が締結されました (*裏面に全文掲載)。 あれから四半世紀=25年が経ちますが、この協定に盛られていた死亡者情報の提供、遺骨引き渡しはどこまで進展し、達成されてきたのでしょうか?現時点での課題は何でしょうか?今後、課題を解決するために、この協定で充分でしょうか?不十分だとすれば、何をどう補強し、加えていけばよいのでしょうか? 安倍首相の訪露、プーチン大統領の来日も検討されている中で、25年を迎えた協定の意義と現状、今後について考えたいと思います。ふるってご参加下さい。 <日時> 4月18日(月)14:00〜16:30(13:30開場) <会場> 衆議院第2議員会館第1会議室(地下1F) *入場無料・予約不要 13:30より衆議院第2議員会館玄関で通行証を配布します。 <内容> 1991年協定の意義、実施状況・成果・問題点について報告と意見交換 <申込・問合せ> (Tel)03-3237-0217/080-5079-5461 (Fax)03-3237-0287 (E-mail)cfrtyo@gmail.com
◆「村山常雄記念シベリア抑留研究奨励賞」候補者選考論文募集中
一昨年(2014年)5月11日に逝去された村山常雄さんの抑留死亡者研究、名簿作成に尽力された不滅の業績を長く伝え、鑑とし、若手の研究者によるシベリア抑留研究を奨励するため昨年創設された「村山常雄記念シベリア抑留研究奨励賞」、第1回の募集と選考を以下の要領で行います。 1)対象 授賞対象はシベリア抑留関係の論文類を発表した若手研究者。 (40歳以下で、国籍・言語は問いません。) 2)募集期間 2年に1回とし、第1回は2016年3月末までに発表された論文を対象とし、公募します。 3)発表 2016年4月下旬予定(贈呈式は5月の予定) 4)賞金・副賞 賞金は20万円。副賞は「捕虜体験記」(全8巻) 5)選考: 選考は選考委員会が行います。
*問い合わせ先:シベリア抑留者支援・記録センター (Tel)03-3237-0217 (E-mail)cfrtyo@gmail.com
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【図書・資料ご案内】*事務局で取扱中(送料は100円)
●加藤九祚著『わたしのシベリア体験から』(関記念財団、2015年)400円 ●渡辺祥子著『魚と風とそしてサーシャ』<第1回シベリア抑留記録・文化賞受賞>(桜美林大学北東アジア総合研究所、2013年)800円 ●原田充雄著『シベリア抑留・虜囚の詩』(自費出版、1999年)2,000円 ●池田幸一著『アングレン虜囚劇団』<復刻版> (サンケイ出版、1981年)1,500円
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【事務局より】
●元抑留者が遺された資料・原稿・図書・録音テープなどをご遺族より寄託され、大阪経済法科大学・アジア太平洋研究センター(東京・麻布台セミナーハウス7F「抑留問題資料室」)で整理作業を行っています。 作業を手伝って下さるボランティアを募集中です。当面毎週月曜日を作業日にしています。 (4月11,18,25日、10:30〜15:00)
●資料等を寄贈いただく場合は、下記の宛先にヤマト・宅急便(着払い)でお送り下さい。 ⇒ 〒106−0041東京都港区麻布台1−11−5 大阪経済法科大学・麻布台セミナーハウス7F 抑留問題資料室宛て(Tel)080-5079-5461
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シベリア抑留者支援・記録センター (E-mail)cfrtyo@aol.com / cfrtyo@gmail.com (Fax)03−3237−0287 (Tel)03−3237−0217 / 080−5079−5461 (住所)〒102−0074 東京都千代田区九段南2−2−7−601
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