・読者登録
・団体購読のご案内
・「編集委員会会員」を募集
橋本勝21世紀風刺絵日記
記事スタイル
・コラム
・みる・よむ・きく
・インタビュー
・解説
・こぼれ話
特集
・教育
・文化
・アジア
・国際
・入管
・中国
・市民活動
・米国
・欧州
・みる・よむ・きく
・核・原子力
・検証・メディア
・反戦・平和
・外国人労働者
・司法
・国際
・農と食
・イスラエル/パレスチナ
・市民活動告知板
・人権/反差別/司法
・沖縄/日米安保
・難民
・医療/健康
・環境
・中東
提携・契約メディア
・AIニュース
・司法
・マニラ新聞
・TUP速報
・じゃかるた新聞
・Agence Global
・Japan Focus
・Foreign Policy In Focus
・星日報
Time Line
・2024年11月21日
・2024年11月20日
・2024年11月18日
・2024年11月17日
・2024年11月16日
・2024年11月15日
・2024年11月14日
・2024年11月13日
・2024年11月12日
・2024年11月11日
|
|
2016年06月24日14時54分掲載
無料記事
印刷用
文化
「レ・タン・モデルヌ誌」(Les Temps Modernes) サルトル、ボ―ヴォワール、メルロー・ポンティらが創刊 今も時代のテーマを取り上げる パトリス・マニグリエ(Patrice Maniglier パリ大学准教授・哲学者)
「レ・タン・モデルヌ誌」(Les Temps Modernes)を知っていますか?サルトル、ボ―ヴォワール、メルロー・ポンティ、モーリス・ナドーらが1945年に創刊した評論誌です。きっと皆さんはご存じないでしょうね。私の友達や知人、そして運動の仲間たちの大半は、知っていたとしても、「レ・タン・モデルヌ」に偏見を抱いています。
「レ・タン・モデルヌ」は自由な評論に特徴があるんです。評論誌の形式が自由というだけでなく、内容もまた自由なんです。また、冊子のページの数が限定された普通のアカデミックな媒体ではありません。(確かに1つのテキストで50ページも使えるのは「レ・タン・モデルヌ」しかないでしょう)。さらにまた「レ・タン・モデルヌ」では難解なものであれ、辛辣な内容であれ執筆者の要求水準が極度に高い文章でも掲載可能です。「レ・タン・モデルヌ」は自由を愛する人々の側に毅然として立っているのです。
私自身も2006年頃から編集委員に参加しています。最近のバックナンバーを挙げれば世界各地で起きている大きな社会運動を取り上げています。2011年の「アラブの春」、2013年にブラジルで起きた一連の抗議活動、2014年のロマ(ジプシー)の闘い、そして、言うまでもなく今起きている労働法改正問題もです。 そのほか、放送について、1968年に「エタブリ」と呼ばれた工場に入って運動を起こそうとした学生運動家たち、そして実際に工場に入って未組織労働者になった若者たちについて、ツチ族に対するフツ族の虐殺について、アルジェリアの民兵Harkis(独立戦争中、フランス政府側で闘い、撤兵時に置き去りにされた)について、などなど。
しかし、そうした社会問題ばかりではなく、文学にも紙面を割いています。アントナン・アルトーについて、構成主義について、その他さまざまな文芸批評など。哲学の欄もあり、現代の形而上学、デリダやハイデッガーなどを扱っています。またサルトルの未発表の原稿もよく掲載されます。多様でかつ、奥の深いテーマがそこには並んでいますよ。ぜひ、一度手にして読んでみてください。読む価値のある評論誌です。
パトリス・マニグリエ (Patrice Maniglier パリ大学准教授・哲学者)
※『レ・タン・モデルヌ』(仏: Les Temps modernes、「現代」の意)は1945年10月に、サルトルやボーヴォワールらによって創刊された。「政治的社会的事件が起こるごとに、われわれの雑誌は一々の場合に応じて立場を明らかにする。政治的にそうするのではない。すなわちどの政党に仕えるのでもない。そうではなくて、目前の主張がよって立つところの人間観に従って意見を述べる」という創刊の辞に示された「アンガージュマン」(仏:engagement)の思想は、戦後一貫して世界の行動する人々に、大きな影響を与え続けている(ウィキペディア) ※ちなみにチャップリンの映画「モダンタイムズ」の仏訳が「レ・タン・モデルヌ」になる。
以下はマニグリエ氏による元のテクスト(文字化けを防ぐためにフランス語特有の記号は英文のアルファベットで置き換えている)
Connaissez-vous Les Temps Modernes? Je veux dire, la revue creee par Sartre, Beauvoir, Merleau-Ponty, Nadeau en 1945. Non, sans doute, vous ne la connaissez pas. La plupart de mes amis, de mes connaissances, de mes camarades, ont des prejuges sur Les Temps Modernes. C'est une revue unique par sa liberte, tant de contenu que de format. Elle n'est pas une revue academique soumise aux contraintes de taille (sans doute la seule revue ou vous pouvez publier des textes qui font 50 pages), mais elle est capable de publier des textes extremement exigeants. Elle se met resolument du cote de la liberte.
Je fais partie du comite de redaction depuis 2006 environ. Ces dernieres annees, la revue a accompagne les grands mouvements sociaux qui traversent l'echine du monde depuis des annees. 2011, numero sur les revolutions arabes, 2013, le Bresil, 2014, la lutte des Roms - bientot le mouvement contre la Loi Travail. En plus, des numeros sur la transmission (sur les "etablis" ou ouvriers volontaires, sur le genocide des Tutsi, les Harkis, etc.).
En meme temps, des numeros sur la litterature (Artaud, le formalisme, la critique), la philosophie (la metaphysique contemporaine, Derrida, Heidegger, etc.), et bien sur toujours des inedits de Sartre et des textes au fil de l'eau d'auteurs divers et profonds. Allez, venez redecouvrir les Temps Modernes, c'est une revue qui vaut la peine.
Patrice Maniglier (1973-) philosophe Patrice Maniglier est maitre de conferences en philosophie et arts du spectacle a l’universite Paris Ouest-Nanterre depuis septembre 2012
■パリの「立ち上がる夜」 フランス現代哲学と政治の関係を参加しているパリ大学准教授(哲学)に聞く Patrice Maniglier
http://www.nikkanberita.com/read.cgi?id=201605292331240
|
転載について
日刊ベリタに掲載された記事を転載される場合は、有料・無料を問わず、編集部にご連絡ください。ただし、見出しとリード文につきましてはその限りでありません。
印刷媒体向けの記事配信も行っておりますので、記事を利用したい場合は事務局までご連絡下さい。
|
|
レ・タン・モデルヌ誌。1945年10月、サルトルやボーヴォワールらによって創刊された
パトリス・マニグリエ氏(Patrice Maniglier 1973- )哲学者。パリ高等師範学校卒業 パリ大学ナンテール校で教鞭を執る
|