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【中国「万里の長城」は対決の壁】WSJ 6/28 China’s Great Wall of Confrontation
【期待と不安 好戦的な比新大統領就任】NYT 6/30 Hope and Fear as Combative President Takes Over Philippines
【英 EU離脱 ドイツはリーダーとなりうるか】WP 7/3 After Brexit vote, an uneasy Germany wrestles with whether to lead
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【期待と不安 好戦的な比新大統領就任】NYT 6/30 Hope and Fear as Combative President Takes Over Philippines 6月30日付のNYタイムズ紙は、好戦的な政治姿勢で知られるドゥテルテ氏がフィリピンの新大統領に就任したことを報じ、ドゥテルテ新政権の対米・対中関係について分析している。 同紙によると、新政権は米政府と一定の距離を保ち、対中関係の修復を考えているという。 一方、米政府は、アキノ前大統領が南シナ海における中国の行動に対抗するため、米国と安全保障上の関係を強化していたことから、新大統領とも緊密に連携していきたいと表明しているとのこと。 また中国政府は、フィリピン政府との関係修復に全力を尽くすとしており、6か月以内に新大統領を中国に招こうとしていると同紙は報じている。 同紙は、シンガポールにある東南アジア研究所のマルコム・クック上級研究員の分析も掲載。クック氏は、「中国は、米国について『南シナ海やアジアの情勢を不安定にする部外者である』と考えており、この考えにアジア各国が同調すれば米国は孤立していく」との見方を示している。
【英 EU離脱 ドイツはリーダーとなりうるか】WP 7/3 After Brexit vote, an uneasy Germany wrestles with whether to lead 7月3日付のワシントン・ポスト紙によると、6月23日のイギリスでの国民投票においてEU離脱派が勝利したことを受け、ドイツがEUを牽引していくのではないかとする論考を掲載した。 論考では、フランスは経済的苦境と対テロ戦争に陥り、スペインとイタリアは大量の失業者と政治的不安定に直面し、ポーランドやハンガリーはナショナリズムを高めて内向きになっている中、今後のEUは、強力な経済力と安定性を背景に、ドイツの影響力がより強まるのではないかと指摘。実際にこれまでも範を示すことで合意形成を促し、EUをリードしてきたドイツが、今後さらにリーダーシップを取っていくことが予想されると同紙は言う。 しかしながら、ドイツ国内ではEU牽引について賛否の対立が深まっているとし、ドイツの影響力がすぐに強まることはないとの見方も伝えている。
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