●目次●
【南シナ海上空 中国軍が監視飛行を開始】NYT 7/18 China Begins Air Patrols Over Disputed Area of the South China Sea
【南スーダン 平和への希望はあるのか】NYT 7/22 Is There Any Hope for Peace in South Sudan?
【アフガニスタンの民間人犠牲者過去最多に】WSJ 7/25 U.N. Says Afghan Civilian Casualties Near Record High
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【南シナ海上空 中国軍が監視飛行を開始】NYT 7/18 China Begins Air Patrols Over Disputed Area of the South China Sea 7月18日付のNew York Times紙は、ハーグの常設仲裁裁判所が南シナ海における中国の領有権を認めない判決を下してから1週間もしないうちに、中国空軍が南シナ海での監視飛行を開始したことを報じた。 中国は18日、今回の監視飛行には爆撃機も参加したことを明らかにしており、監視飛行は定期的に行うことや、海南島付近で軍事演習を実施することも発表。また同日、中国軍の呉勝利司令官が米海軍のリチャードソン作戦部長との会談で「人工島の建設は続ける」と発言している。 こうした中国の反応について、同紙は、シドニーのローウィ国際政策研究所のユアン・グラハム氏の「中国がスカボロー礁での人工島建設の着手や南シナ海の防空識別圏の設定をしかねないことに比べれば、今回の監視飛行は穏便な反応だ」という見方を紹介。 同紙も、中国は今後、南シナ海における自国の地位を主張するとともに、米軍との偶発的な衝突を避けるため、米政府との協調を模索していくのではないかと見ている。
【南スーダン 平和への希望はあるのか】NYT 7/22 Is There Any Hope for Peace in South Sudan? 7月22日付のNew York Times紙は、南スーダンが再び内戦状態に陥っている恐れがあることを報じた。 南スーダンでは2013年の内戦勃発後、昨年までに数万人もの犠牲者が出たが、今年4月、サルバ・キール大統領と反体制側のリエック・マチャール副大統領が暫定政府を形成。 同紙によると、紛争解決のため、数か月にわたりジュバで双方の兵士を共存させることで緊張緩和を図るとされていたが、7月7日に起きた銃撃戦以降、民間人を含む数百人が死亡したという。アフリカ連合は南スーダンに現在駐留するPKO部隊(約12,000人)よりも強力な権限を持った部隊の派遣を要請したものの、キール大統領はこれ以上の外国軍の駐留を認めていないことも同紙は報じている。 同紙はまた、飢餓や蚊の大群、そして恐怖と闘う以外何もすることがないという避難民の実情も伝えている。19歳の避難民、ベティークリスチャンさんは、近所の家も破壊されていることから避難キャンプにいるが、多数派の民族でないために虐待を恐れ、またジュバを含む国全体に蔓延しているコレラの脅威にもさらされながら暮らし、「どこへ行けばいいのか、どうやったら安心して暮らせるのかわからない。どちらの勢力も平和を求めていると聞き、誰を責めればいいのか分からない」と述べたという。
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