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橋本勝21世紀風刺絵日記
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2016年09月15日09時54分掲載
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寺田直子著 「ホテルブランド物語 〜人材を育てる一流の仕事とは?〜」(カラー版)
角川oneテーマ21という新書から出ている寺田直子著 「ホテルブランド物語 〜人材を育てる一流の仕事とは?〜」は2006年の出版と10年前のものですが、今読んでも興味深く読める本です。この本が書かれたのはその頃、外資系の高級ホテルが日本に進出していたからかと推察しますが、その時事性に限定されず、もっと一般的なホテル論として読むことができるからです。
記載されているホテルにはザ・ペニンシュラホテルズ、フォーシーズンズホテルアンドリゾート、ザ・リッツ・カールトン・ホテル・カンパニー、マンダリンオリエンタルホテルグループなどの定番に加えて、アマンリゾーツやバンヤンツリーホテルズ&リゾーツのような比較的新興のリゾートホテルも含まれています。
「ホテル・ビジネスとは、ピープルズ・ビジネスと表現されることが多い。・・・『優秀な人材こそがホテルを成功へと導き、一流へと高めてくれる』これがホスピタリティ・ビジネスの絶対的なテーマである。この命題を理解し、それを実現させるためのノウハウを構築することが重要だ」
これはホテルに限らず、サービス業ならどんな分野にでも通じる考え方かと思いますが、印象深いのは先端を行くこれらのホテルの中には自分たちの最高のサービスを働いているスタッフにも、廉価で体験できるように余暇を使って自分が客になる制度を設けているものがあることです。自分たちが粋を凝らして日々提供しているもてなしを、自分が逆に体験してみる・・・そのことでそのサービスを究極的に自分自身のものにできる、というのです。日々客に対して心配りするだけではなく、そこで働いているスタッフにも同じように心を配ることでモチベーションを高め、サービスのクオリティを上げていく。これは中々できることではありません。
「パートナーたちは一定の期間就労すると、世界中どこでも自分の好きなフォーシーズンズホテルに無料で宿泊できる。宿泊日数は勤務年数によって変わるが、対象となるのはハウスキーパーからマネージャークラスまで全パートナーたちだ。さらに、滞在中はレストランでの飲食が50%オフになる特典も与えられる」
「ザ・リッツ・カールトンが実践していることは、子供の頃に両親や祖父母に教わったことそのものです。母親の手伝いをしなさい。部屋を綺麗にしなさい。おばあちゃんにドアを開けてあげなさい。兄弟や友達に優しく、仲良くしなさい。我々はそれと同じことをゲストにしてさしあげましょう、とスタッフに教えているだけです」(マネージャーの言葉から)
本書はそれぞれのこうした人材育成の方法などを記しながら、ホテルの特徴を説明してくれるのですが、嬉しいのは写真で客室や施設、あるいは風景を豊富に見せてくれていることです。ホテルについて考えることは、つまりは自分が普段暮らしている住空間・住環境について考えることに他ならない、本書を読むと、そのメッセージが秘められていることを感じました。つまり、優れたホテルに泊まってよいサービスを体験することは、普段の生活でいかに心地よく眠ったり、過ごしたり、仕事をしたりする個的な空間を形作るかについてのヒントや刺激を得ることでもあり、ただ単にハレの日の特殊な体験に留まらない。自分自身を大切にもてなすことの大切さとでもいうか。だからこそ、こうしたサービスを経験してみる機会があれば、それは自分を変えるチャンスかもしれません。本書を読むことは、ホテルを体験することとは異なりますが、そういう可能性に目を開かせてくれる本だと思いました。優れたホテルで客に提供されているサービスは、基本的には自宅で営まれる普段の生活でも大切なことであり、そっくり自分自身や自分の家族に適用できることなのだ、と。
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