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橋本勝21世紀風刺絵日記
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2016年11月20日21時28分掲載
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核・原子力
【たんぽぽ舎発】「もんじゅ」の廃炉から再処理工場の廃炉へ! 山田清彦 (核燃サイクル阻止1万人訴訟原告団事務局長)
◆「もんじゅ」を廃炉にすれば
日本の原子力発電所の使用済み核燃料は、全量再処理される前提で、青森県六ヶ所村に再処理工場が建設されてきました。再処理されて出るプルトニウムを、昔は高速増殖炉で燃やすとしており、そうすればウラン濃縮工場に残っている減損ウランと再処理工場で回収されるウランもプルトニウムに転換できて、限りのあるウラン資源を約50倍も有効に使うとして進めてきました。
ところが、プルトニウムを単体で取り出すことにアメリカが反対を表明し、プルトニウムとウランの重量比1対1のMOX燃料で抽出するように求めて、日本はそれに合意しました。
その上に、今年12月までに高速増殖炉の原型炉「もんじゅ」での研究を政府が止めると決めれば、減損ウランも回収ウランも核のゴミとなってしまう。そのような大きな政策転換になりますが、政府の対応にはその覚悟が見えない。
◆再処理費用等も電気料金から
今、六ヶ所再処理工場は2018年上期の完工を目指していますが、電力小売り完全自由化の中でも再処理資金を確保することを目的に、再処理等拠出金法が5月18日に公布され、10月3日から「使用済燃料再処理機構」が青森に設立されました。
1985年4月9日に青森県知事は再処理工場を含む核燃サイクル施設の受け入れを表明しました。その当時は再処理工場の建設予算は約7千億円でした。それが3倍以上に膨らむことが分った2005年頃、将来の再処理費用等に掛る約19兆円(当時の試算)を国民負担にする積立金制度が法律で定められました(この費用負担者が沖縄電力利用者を除く皆さんで、毎月の電力料金に上乗せされて徴収されていますが、ほとんどの方はその事実を知らされてきませんでした)。
この制度創設によって、事業者・日本原燃(株)に将来再処理して貰う約束で再処理前受金が約2700億円も支払われるようになり、日本原燃は年間約3000億円を売り上げる大企業となったのです(他の事業だけだと300億円も満たないので、以前は倒産寸前でした)。 ところが、2011年の3・11以降、原発の電気を売ることができずに、積立金を回収した日本原子力発電(株)も出ました。
このような状況では、原発の再稼働が見込めないまま電力会社が倒産したら、将来再処理費用を確保できなくなるかもしれず、認可法人を設立して、再処理費用等を徴収する拠出金制度に変えてしまったのです。
◆「もんじゅ」の廃炉から再処理工場の廃炉へ!
読者の皆さんの中には、「私は新電力と契約したから、原発を持つ電力会社から請求を受けないので、再処理等の費用負担をしません」と思う方もいるかもしれませんが、電力会社は送電線利用料(託送料)を名目に、再処理費用等を徴収するよう画策しています。
なお、六ヶ所再処理工場で大事故が起きれば、青森県民が全員避難地域になるとか、東海再処理工場で大事故が起きれば東日本の大半が避難対象区域になることは知られていないようです。そのような恐怖と同居していることを、私たちは知っておくべきでしょう。 国民の多くが、脱原発を求めていると報道されますが、再処理工場のことが知らされていないことで、原発推進側にとっては大変に都合がいいのだと思います。
全国に情報発信をして、「もんじゅ」の次に「六ヶ所再処理工場」止めるように取り組みたいと思います。
出典:「ピースサイクル2016年for六ヶ所報告集」より 発行・ピースサイクル2016年for六ヶ所行動事務局
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