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橋本勝21世紀風刺絵日記
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2016年12月01日13時48分掲載
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映画『ハンズ・オブ・ラヴ 手のひらの勇気』 息をする権利と生きる権利は同じ 性的少数者の生存権 笠原真弓
ニュージャージー州でのこと、激しい路上での拳銃の打ち合いと逮捕。ローレルは敏腕の警察官である。相棒との仲もそこそこいい。夜を徹して逮捕に結びつく情報収集もする。だが、女性であるために出世にブレーキがかかっている。ある日、管轄から離れた地で自動車整備工の若い女性ステイシーと出会い、愛が育まれる。 愛する人と家と犬と庭があればいいと語り合い、中古住宅を一緒にリフォームして住み始める。と同時に州が施行したばかりのドメスティク・パートナーシップ制度(異性間、同性間に係わらず結婚に準じた関係に、結婚したものと同等の権利を与える制度。地域によって全く同等ではないところもある)にも登録する。ステイシーは、新しい地で職にも就つく。
順風満帆の2人だったが、ローレルの末期がん宣告で急変する。そこからがこの映画の主題、性的少数者(LGBT)の生存権である。ローンの残る今の家にステイシーが住み続けるために、彼女の遺族年金を受け取れるように郡政委員会に申請するも正式な夫婦とは認められず却下。そのことが新聞で紹介され、ゲイの活動家が動き出す。しかしローレルは、彼らが求める同性婚の法制化ではなく「平等な権利がほしいだけ」と。その権利の取得が難しくなる中で、「世界を変えるチャンスだ。君が残せる遺産だ」と活動家は説得し、保守的な職場である警察官の同僚も次第に理解を示し始め、大きなうねりとなっていく。
この映画は実話で、20008年にドキュメンタリー『フリーヘルド』として世に出て、アカデミー賞を受賞した。それをさらに『フィアデルフィア』のロン・ナイスワーナーが脚本化し、ピーター・ソレット監督がドラマにしたものだ。
映画は非常にしっかりとした構成の上に成り立ち、人々の気持ちの変化が読み取れる。しかも二人の演技派女優ジュリアン・ムーア(『アリスのままで』など)とヘレン・ペイジ(『ローマでアモーレ』など)と、充実したわき役陣に支えられてLGBTに対する理解が深まっていくことが期待される。ヘレン・ペイジは、2014年に同性愛者であることをカミングアウトし、非常に幸せだと公言している。
私はLGBTでカミングアウトしている友人は、一人しかいない。はじめ男性として出会い結婚もしていたが、だんだん女性になっていった。全く違和感なく受け入れられたが、同じ仲間の男性は、「気持ち悪い」の一言。その言葉の意味が分からなくて、ひどく狼狽した。その人の、性への偏見、差別を感じたし、相手の人間性を見ていないとも思った。 話で聞く、あるいはこの映画の中でも見られるLGBTに対する偏見は、「気持ち悪い」という言葉で表されることが多いように思う。この「気持ち悪い」の正体を見極めたい。そうすれば彼、彼女らに対する偏見がぬぐえるかもしれない。誰にでも息をする権利があるようにLGBTにも生きる権利がある。LGBTは、本人の責任ではないのだから。
「人権教育」なるものを文科省は推進しているようだ。その中には障がい者、外国人などに並んで、LGBTも入っている。愛媛県内のある指定校(中学)では、全校でこのLGBTへの理解を深める教育をしていると聞く。生徒たちは、素直に彼らの生きづらさを受け入れ、自分たちで出来ることは何かを考えているという。校内の車いす用トイレをLGBTか否かに係わらず、誰でもが使うようにと生徒が提案し、トイレの大問題の解決を図った。 そういう教育が指定校になったからという特別なことでなく、普通に話し合い、受け入れられるように早くなってほしいと思う。この映画のタイトルのように、ほんの手のひらに乗るような勇気があれば、みんながずうっと住みやすくなるのだから。それはマイノリティーの努力でなく、マジョリティーの心にかかっているのだから。
http://handsoflove.jp/
監督:ピーター・ソレット 103分 新宿ピカデリー、角川シネマ有楽町他上映中 全国順次ロードショー
クレジット:(c) 2015 Freeheld Movie, LLC. All Rights Reserved..
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