フランスの古城のある小さな町、エクアンに住むレジャーヌ・ボワイエさんとその家族の歴史を何度かに分けて、取材してきました。レジャーヌさんの家族は祖父の代から政治に強い関心を持ってきたそうです。夫のマルセルさんは社会党の支持者でエクアンでは「コンセイエ」と呼ばれる、選挙で住民から選ばれる有識者委員の業務を行ってきました。仕事の合間を縫ってボランティアで自分の知識や経験を活用して行政支援を行う制度だそうです。レジャーヌさんは子育てが終わった今、エクアンで仕事を毎日行っています。その仕事についてお聞きしました。
(以下は、レジャーヌ・ボワイエさんの文章)
Twice in my life, I chose to stop working in order to raise my children. After the first break, I re-started as a youth leader for children and teenagers. The second time, I became a secretary in a public kindergarten.
私は人生で2回、子育てのために仕事を辞めた経験がありました。最初の仕事を辞めて子育てが一段落した後、児童や青少年に様々な情報やアドバイスを与える自治体の指導員の仕事に就きました。その次に就いたのは公立幼稚園の事務の仕事です。
Nowadays, my work is mainly paperwork and receiving the people. This job, which may seem trivial, but provides important information to families who contact to our office. I'm in charge of guiding them to the correct administrations.
今の私の仕事は書類の処理と住人を受け入れることが大半です。ですから一見些末な仕事に思われるかもしれませんが、しかしながら、幼稚園を訪ねてくる家族に大切な情報を与える仕事なのです。幼児の家族の様々な問い合わせに応じて、それにあった役所の窓口を紹介しています。
I also work with a theater company, whose shows are for toddlers. We work together so that the babies of the kindergarten come to watch.We have to organize meetings with the adults in charge of them, to explain them the interest of those shows. At first, they show some reluctance but later everybody is fascinated !
それと私にはもう一つ業務があり、それは幼児向けの劇団との共同作業です。幼稚園の園児たちのために芝居を作っているのです。私たちは園児の保護者達と話し合いの場を持ち、芝居がどのように子供にとって良いのかを説明するのです。最初は少しためらっていたような園児でも、いつの間にか芝居に引き込まれているものです。
Every two years, the company organizes the ”Premieres rencontres europeennes "(First european meetings) with companies from everywhere in Europe.There is a real collaboration between all companies from Finland, Germany, Spain... And everything is made for the children, from 6 months to 4 years old.
2年に一度、この劇団は「ヨーロッパ人の最初の出会い」と称して、欧州各地の劇団の人々との会合を行っています。フィンランドやドイツ、スペインなど各地の劇団の人々との出会いがあるのです。そして、これも生後半年から4歳までの子供たちのために行われているものです。
I also participate in the writing of a book about that experience, in collaboration with a teacher doing researches on early childhood and culture.
私はこの幼稚園での経験を、幼稚園の先生たちとともに本にする作業に取り組んでいます。これらの先生たちは幼児期の児童と文化について研究を行っています。
Text Rejane Boyer
Translation into English Charlotte Boyer
村上良太 Ryota Murakami
■家族の肖像 フランス その5 夫はこう考えた・・・ Family portrait in France #5 Marcel Boyer "I think the best is ecologic socialism"
http://www.nikkanberita.com/read.cgi?id=201702112250496
■家族の肖像 フランス その4 社会主義者の娘シャルロット Family portrait in France #4 Daughter of socialists, Charlotte
http://www.nikkanberita.com/read.cgi?id=201701252234333
■家族の肖像 フランス その3 Family portrait in France #3 結婚と町での暮らし
http://www.nikkanberita.com/read.cgi?id=201612032333146
■家族の肖像 フランス その2 Family portrait in France #2 民衆の歴史を振り返る
http://www.nikkanberita.com/read.cgi?id=201611160713453
■家族の肖像 フランス
http://www.nikkanberita.com/read.cgi?id=201610300532510
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