そこに住む人びとの“生きる権利”を掲げ、気候変動、森と水、人と自然との共生をめざして活動する二人の国際活動家を迎え、東京、秩父、京都、大阪で講演会が行われます。日本のNGO,市民団体が実行委員会を作り招へいしたもので、日刊ベリタも賛同団体に入っています。来日するのはボリビアの元国連大使で、気候変動や水への権利などの国連決議を弱者の立場から主導したパブロ・ソロンさんと、森林・水問題や脱自由貿易で活動するマリー・ルーさん。東京では10月27日夜、御茶ノ水の連合会館で開かれます。(大野和興)
https://www.facebook.com/events/509837159371197/
■パブロ・ソロン、マリー・ルー講演ツアーOCT2017 10月27日(金)東京:午後6時半連合会館 10月28日(土) 埼玉県秩父市で市民と交流 10月29日(日) 秩父市大滝地区で日本の山村、森、林業、傾斜地農業など視察 10月30日(月)京都:午後6時半同志社大学 10月31日(火)大阪:午後6時半エルおおさか
◆10月27日東京講演 連合会館5階501 午後6時30分から JR御茶ノ水/地下鉄丸ノ内線・千代田線 資料代 1000円 ◆10月31日大阪公演 エルおおさか5階研修室午後6時30分から (京阪/地下鉄谷町線・天満橋下車徒歩5−7分) カンパ:1000円
◆趣旨(実行委員会から) (南米・アマゾン)ボリビアは先住民族出身の大統領の下で、「ビビール・ビエン(良く生きる)」、「マザーアースの権利」の考え方を国際社会に提起してきました。政府が開発主義に舵を切ってしまった今も、地域では住民・先住民たちは自分たちの森と水と共同体を守りつづけています。小国ながら全世界の未来に関わるメッセージを発し続けているボリビアの経験に学び、日本の今を考えるヒントにするため企画しました。
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▽パブロ・ソロンさん 元ボリビア多民族国・国連大使(09年1月〜11年6月) 「水に関わる人権」、「国際マザーアースデー」、「自然との調和」などの決議の採択に尽力 世界社会フォーラムなどでクライメート・ジャスティス(公正な気候変動対策を)の運動を呼びかけ。 現在、ソロン財団代表。
▽マリー・ルーさん グローバル森林連合フォーカス・オン・ザ・グローバルサウス(新自由主義に反対する研究・運動団体)、ビア・カンペシナ(国際的な農民団体)などのNGOでWTO反対、食料主権の運動のコーディネーターとして活躍。 現在はボリビア在住。
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■水はみんなのもの! 民営化をはね返したコチャバンバ市民 (1999年10月〜2000年4月) ボリビア中央部・コチャバンバ市(当時、人口52万人)の市民たちは水道公社の民営化(米・英の多国籍企業の合弁企業の子会社に事業権を売却)に反対し、「水はみんなのもの!」の合言葉で99年10月に「水と生命を守る連合」を結成。
ゼネスト、広場占拠、自主的住民投票、戒厳令や軍による弾圧(17歳の青年が射殺された)への抗議の高まりの中で政府は民営化を撤回、戒厳令を解除、国民に謝罪した。この闘いはボリビアだけでなく、世界的な民営化反対の闘いのシンボルとなり、左派政権の誕生(06年)のきっかけとなった。
■「良く生きる」-画期的な憲法(09年制定) アンデスの先住民族の宇宙観を表す「良く生きる」。経済成長第一ではなく、 自然との調和こそが大事という考え方が憲法にも書き込まれました。
■水への権利を国連総会で決議 国連総会決議:「飲み水と衛生へのアクセスは人権」第108回総会、 2010年7月28日に採択(提案国を代表して)
パブロ・ソロン・ボリビア国連大使の発言(抜粋) 『毎年350万人が、水系感染症で亡くなっています。・・・飲料水へのアクセスが出来ないため死亡する子どもたちの数は、エイズ、マラリア、併合天然痘で死亡する数を超えています。・・・女性たちは家庭で使用するためにまる1日かけて水を収集し、それを家に運ぶのに2億時間以上費やしています。」 決議の要旨「国家および国際機関が、すべての人に安全で、清浄で、簡単に手に入る、十分な水と衛生設備を提供するための努力を強化するために、特に発展途上国に対して資金、能力、技術移転を提供することを求める』。
賛成122カ国(「南」の諸国の大部分のほか、フランス、ドイツ、ベルギー等)、反対なし、棄権41カ国(米国、日本など)
【二人の紹介】 ☆パブロ・ソロンさん(元ボリビア多民族国・国連大使) 気候変動、水問題、自由貿易協定、オルタナティブ(代替)システムに関わる活動と分析。 09年1月〜11年6月、ボリビア多民族国・国連大使。「水に関わる人権」、「国際マザーアースデー」、「自然との調和」などの決議の採択に尽力。COP16(カンクン)、17(ダーバン)で「南」を代表して欺瞞的合意を批判。その後もWSFなどでクライメート・ジャスティス(公正な気候変動対策を)の運動を牽引。2010年のコチャバンバ会議(気候変動世界人民会議)の開催に尽力。現在はソロン財団の代表。 現在、ボリビア政府が進めているエルバラおよびエルチェペテの巨大ダム(水力発電)や TIPNIS(道路建設)計画に反対する住民(多くは先住民)、環境団体への支援を訴えています。 パブロさんの最新論文「ビビール・ビエン(「良く生きる」)を翻訳、公開していま す。下記からダウンロードできます(日本語、A4、32ページ):
http://attackansai.seesaa.net/article/451599340.html
☆マリー・ルーさん(グローバル・フォレスト・コーリション) フィリピンの活動家/研究者。「フォーカス・オン・ザ・グローバルサウス」で通商問題(反WTOなど)のキャンペーン・コーディネーター。10〜14年、国際的な農民運動団体、ビア・カンペシナのアジア地域スタッフ。現在はボリビア在住。グローバル・フォレスト・コーリションの研究員/キャンペーン・コーディネーター。
◆マリー・ルーさんの活動母体「グローバル森林連合」(グローバル・フォレスト・コーリション)とは グローバル森林連合は、森の生態系と伝統的知識の保護と回復を目的に2000年に設立され、58カ国、86のNGOや先住民族団体が参加している。森を守ってきた先住民族、地域のコミュニティー、女性の権利に重点を置いて調査、教育、キャンペーンなどを展開している。 「森林伐採と森林劣化の問題は、その本当の原因に対処することによって解決できる。それには木材や土地への需要を減らし、文化的価値、先住民の居住地、コミュニティーの保護区域を尊重することが含まれる」(同連合のウェブより) www.globalforestcoalition.org
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