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2018年06月07日14時58分掲載
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政治
安倍政権を支える「国賊」ども 根本行雄
佐川宣寿は、国会でうそをつき通し、公文書の改ざん、廃棄を指示していた。「首相との関係を修復した」と英雄視する声さえ省内にあったという。ところが今年3月、文書改ざんが発覚し、うそが次々とばれている。5月23日、財務省は、学校法人「森友学園」との交渉記録と改ざん前の決裁文書を国会に提出した。交渉記録を巡っては、国有地売却が国会で問題となった昨年2月以降、当時理財局長だった佐川宣寿前国税庁長官が、記録は「廃棄した」と繰り返し答弁した。財務省はその後も交渉記録の存在を認めていなかった。財務省は同日、この答弁とつじつまを合わせるために改ざんだけでなく、理財局の一部職員の指示で保管していた記録の廃棄を進めていたことも明らかにし、富山一成理財局次長が「深くおわびします」と陳謝した。 5月31日、大阪地検特捜部は、前国税庁長官の佐川宣寿氏や財務省職員らを不起訴処分にした。これに対して、6月4日、大阪地検特捜部が不起訴処分にしたのは不当だとして、告発した市民グループが大阪検察審査会に審査申立書を郵送した。巨悪に奉仕するものに安眠を与えてはならない。
佐川宣寿は、国会でうそをつき通し、公文書の改ざん、廃棄を指示していた。「首相との関係を修復した」と英雄視する声さえ省内にあった。ところが今年3月、文書改ざんが発覚し、うそが次々とばれている。彼がやったことは、財務省が国会で政治問題化するのを防ごうとした点だけは調査結果でも明らかだ。実際、国会でうそをつき通して国税庁長官に就任した佐川宣寿氏を「首相との関係を修復した」と英雄視する声さえ省内にあったという。
5月23日、財務省は、学校法人「森友学園」への国有地売却を巡る問題で、学園側との交渉記録と改ざん前の決裁文書を国会に提出した。交渉記録を巡っては、国有地売却が国会で問題となった昨年2月以降、当時理財局長だった佐川宣寿前国税庁長官が、記録は「廃棄した」と繰り返し答弁していた。財務省はその後も交渉記録の存在を認めていなかった。財務省は同日、この答弁とつじつまを合わせるために改ざんだけでなく、理財局の一部職員の指示で保管していた記録の廃棄を進めていたことも明らかにし、富山一成理財局次長が「深くおわびします」と陳謝した。
□ 主権者に奉仕するもの
日本国憲法の前文の冒頭には、「日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し」と明記されている。
第四章の「国会」には、次のように明記されている。
第四十一条 国会は、国権の最高機関であつて、国の唯一の立法機関である。
第四十二条 国会は、衆議院及び参議院の両議院でこれを構成する。
第四十三条 両議院は、全国民を代表する選挙された議員でこれを組織する。
簡単に述べてしまえば、直接民主主義ではなく、間接民主主義だと規定しているのである。そのことから、当然、論理必然的に導かれてくることは、国会とは国民を代表する場であるということ、国会議員は国民の代理であるということである。
佐川宣寿という「国家公務員」は、国会でうそをつき通し、公文書の改ざん、廃棄を指示していた。彼の行動は、主権者である国民に対する背信行為、裏切り行為であるということである。国会でうそをつき、公文書を改ざんし、廃棄するということは、政権を維持している安倍政権と与党である自民党に対するおもねりであり、奉仕する行為である。彼は政権担当者とその関わる組織、団体の奉仕者であって、主権者である国民に対する敵対行為、背信行為を率先してやっており、その見返りとして、国税庁長官という地位を手に入れたのである。
国家公務員とは、政権担当者とその関わる組織、団体の奉仕者ではなく、なによりも、主権者である国民のために奉仕し、活動することを本務とする存在である。政権担当者とその関わる組織、団体は永続的な存在ではない、それはあくまでも一時的な地位にすぎないのだ。この肝心かなめのことを忘れている国家公務員は、「国賊」である。何度でも言おう。主権者である「国民」を軽視し、侮蔑し、損害を与えているのだから、このような国家公務員こそが「国賊」である。だから、佐川宣寿らは「国賊」である。その「国賊」どものに支えられているのが安倍政権である。政権の座に居座り続け、政権にしがみついている亡者どもの先頭にいるのが、安倍晋三であり、麻生太郎である。
□ 公文書の管理とは
日本は間接民主制であり、合法的な範囲内においては、「正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し」なければならないのだから、公文書は民主主義国家を支える根幹である。国会で偽証し、公文書を意図的に廃棄したり、改ざんしたりすることは、主権者である国民の目と耳をふさぐことである。正しい情報が手に入らないとしたら、主権者である国民は正しい判断をできなくなってしまうだろう。誰の主張が正しいのか、何を信じればいいか分からなってしまうことは明らかだ。だから、民主主義国家においては公文書は主権者である国民の重要な財産である。だからこそ、きちんと保存されなければならないのだ。
問題が発覚してから、交渉記録の公開まで約1年3カ月という、異常に長い時間を要した。こういう事態を招いたからこそ、佐川宣寿という「国家公務員」は、国会でうそをつき通し、公文書の改ざん、廃棄を指示したのである。最初から全ての文書を出していれば前代未聞の改ざんや廃棄は起きずにすんだはずだ。こういう事態を招いたのは、安倍晋三首相であり、麻生太郎財務相である。彼らの責任は重い。安倍政権は日本国憲法を順守せず、軽視している。彼らの行動は、主権者である国民に対する背信行為、裏切り行為であるということである。国会でうそをつき、公文書を改ざんし、廃棄することによって、政権を維持している安倍政権と与党である自民党は、佐川のような「国賊」によって支えられている政権である。
□ 大阪地検特捜部 佐川氏ら不起訴
毎日新聞(2018年5月31日 )の宮嶋梓帆記者と遠藤浩二 記者は、次のように伝えている。
学校法人「森友学園」を巡る一連の問題で、大阪地検特捜部は、前国税庁長官の佐川宣寿氏(60)や財務省職員らを不起訴処分にした。問題の発覚から1年4カ月。検察の捜査は終わったが、国有地の大幅な値引きや決裁文書改ざんの背景に、安倍晋三首相らへの忖度(そんたく)があったかどうかなど、多くの疑惑は未解明のままだ。財務省は佐川氏らを処分し、幕引きを図る構えだが、与党からも麻生太郎財務相への責任追及の声が上がる。
□ 「官尊民卑の検察、特捜部」
毎日新聞(2018年6月5日)の立野将弘記者は、次のように伝えている。
立憲民主党の枝野幸男代表は5日の党会合で、神戸製鋼所による品質検査データ改ざん問題で東京地検特捜部が強制捜査に着手したことに触れ、財務省の決裁文書改ざん問題に関して一人も起訴しなかった検察当局を批判した。枝野氏は「誰も起訴されないというとんでもない話だ。あれだけ大規模な改ざんがあり、社会的に大きな影響を与えておいて(起訴せず)、一方で民間企業のデータ改ざんについて強制捜査に入った」と指摘。「意図的、組織的な改ざんで国会の審議権を侵害してきた。そのけじめもつけられないのは民主主義の危機だ」とも語った。
□ 佐川の処分
6月5日、外務省は、国家公務員法に基づき、毛利忠敦(ただあつ)ロシア課長(49)を停職9カ月の懲戒処分にしたと発表した。同法99条(信用失墜行為の禁止)違反による処分だとしているが、詳細は公表していない。政府関係者は「理由はセクハラだ」と明かした。
佐川は既に退職しており国家公務員法上の懲戒処分はできないため、停職3カ月ということになるらしい。そして、停職期間に相当する給与を退職金から減額することで幕引きがはかられようとしている。
かたや、「セクハラ」で停職9カ月であるのに対して、佐川は「国賊」でありながら、停職3カ月、これでは軽重が釣り合わないではないか。佐川のような「国賊」に対する処分として、このような軽微なものであってもよいものだろうか。「国賊」には、「国賊」にふさわしく、財産没収、無期懲役というような厳罰こそがふさわしいのではないだろうか。
日本国憲法は、「罪刑法定主義」なので、法を無視した、野蛮なことは、もちろん、できない。しかし、佐川のような「国賊」活動をした国家公務員に対しては、国会は、断固して、許してはならない。国会での偽証、公文書の改ざん、廃棄を指導した人物を許し、軽微な刑罰を与えることで幕引きをするようなことを許していけない。厳罰を与えることが必要だ。主権者である国民は徹底的な糾弾活動を、昼夜を問わず、断固としてやっていく必要があろう。巨悪に奉仕するものに安眠を与えてはならない。
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