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橋本勝21世紀風刺絵日記
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2019年09月09日16時23分掲載
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検証・メディア
「これって、ブラックジョーク」 テレビで韓国ヘイトを連発する弁護士さんが人権問題で講演
TBSの昼のニュースショウ「ひるおび」のレギュラーコメンテーターである八代英輝弁護士は、番組中で堂々と韓国ヘイトを連発することで知られている。つまり、公共の電波を使いヘイトスピーチを行う差別主義的人物なのだが、あろうことかその人物が滋賀県などが主催する「じんけんフェスタ」で人権について講演するということでネット世界が盛り上がっている。「出来の悪いブラックジョーク」といってしまいたくなるが、これ、現実に起こっていることです。(大野和興)
同「じんけんフェスタ」は9月28日、近江八幡市で開かれる。主催は滋賀県、共催に近江八幡市が名前を連ねている。つまり公的な催しだ。フェスタのキャッチフレーズは「いろんな笑顔が集うまち〜多様性を認め合う共生社会〜」。この集いのメインイベントが「八代英輝さん じんけんトーク」である。会場には「人権相談」のコーナーも置かれ、人権擁護委員さんが人権相談を受ける。
この八代英輝という弁護士さんはどんな人物か。経歴を見ると米国で弁護士資格を取った国際弁護士とある。日本で裁判官も経験している。まあ、輝かしい経歴の持ち主ではある。彼のいくつかの発言から韓国ヘイトというか、ネトウヨ発言を紹介すると、一つは「朝日反日」発言。徴用工問題で韓国が日本のいう通りにならないということで、日本政府が韓国政府に対し経済報復した例の事件でロイター通信が打った記事に関連して、8月2日の「ひるおび」での発言である。 まずロイターの記事を「原文には、米高官は『匿名を条件に情報を提供』と書かれている。1番信用出来ない情報」とこき下ろしたうえで。「それを伝えてるのはハンギョレ、中央日報、朝日新聞。反日三羽烏みたいなもん」と断じた。
ハンギョレ新聞は韓国の民主化運動の中で生まれた新聞で、市民派メディアだが、中央日報はどちらかというと保守系の色合いが濃い。それら性格の異なる韓国メディアと日本のメディア朝日新聞をごちゃまぜにして「反日三羽烏」といのもメチャクチャな話だが、それ以上に悪質なのは「反日」というレッテル張りだ。 「反日」という言葉を広めたのは悪質なヘイトスピーチで名をはせた在特会などのネトウヨの一団で、安倍政権に反対するものなら何でも「反日」というレッテルを張り、攻撃してきた。戦前、権力に逆らう人や団体を「売国奴」と呼んで攻撃し弾圧した歴史があるが、今それに近いニュアンスで使われている言葉だ。それが今や公共の電波を使ったテレビや産経、読売といった大手新聞でも使われるようになった。 また、朝日反日説は『WiLL』や『月刊Hanada』といった極右マニア雑誌でおなじみの言説だが、弁護士さんがテレビで堂々と使ったのも驚きだった。番組を見ながら八代弁護士さんの「ネトウヨ脳」の深さを改めて知った思いだった。
八代弁護士さんの最近の発言でもう一つ突出していたのが慰安婦発言だ。8月5日の「ひるおび」で、「あいちトリエンナーレ」の企画展「表現の不自由展・その後」の展示中止問題に関連して「平和の少女像」を取り上げ、「当然、この社会的風潮のなか、この慰安婦像。この慰安婦問題っていうものが史実に基づかないものであること。あるいはこの慰安婦像に対して嫌悪感、反感をもつ方っていうのは多くいるってことは、当然認識した上での展示ですから。ある程度の反感というのは想定されたんでしょうけど」と語った。 日本帝国陸軍による慰安婦の存在は、すでに研究者により史実として確定している。「史実に基づかない」というのは歴史修正主義者によるフェイクにすぎない。 弁護士という職業は事実をしっかりと積み上げ、論証していくものだと思っているので「この弁護士さん、弁護士として本当に大丈夫なの」とつい思ってしまう。
「多様性を認め合う共生社会」を掲げた公的機関の人権についての催しで人権について語る弁護士さんが民族差別主義、レイシズム的言説を公共の電波でさけぶ人物と同一人物である、という奇妙な構図がこうして出来上がった。会場で人権相談を受ける滋賀県の人権擁護委員さんもさぞかしやりにくいだろうなと同情してしまう。
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