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橋本勝21世紀風刺絵日記
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2019年10月13日23時56分掲載
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文化
訃報:齋藤たきち(農民詩人・作家)
山形の農民詩人、齋藤たきちさんが亡くなった。84歳だった。この世代の山形には、一群の素晴らしい百姓がいる。佐藤藤三郎、星寛治、木村迪夫らだ。彼らは野の思想家真壁仁の流れをくむ百姓であり、詩を書き、ものを書き、地域に根差した平和運動や文化運動、有機農業運動を作り上げてきた。彼らは年齢的に弟分であるぼくを村を歩く記者として、一人の人間として若い時から鍛え上げてくれた。たきちさんの訃報に接し、置賜の菅野芳秀にすぐ電話した。太吉さんらの世代から一世代若い、一群のすごい百姓が山形にはいる、その一人だ。山形の村には、こんなすごい百姓を生む地下水が流れている、そんな文章を書いたことがある。たきちさんのあとには必ずたきちさんがいる。(大野和興)
斎藤太吉 儀 葬儀のご案内
一.葬儀日時 令和元年10月15日 午後3時30分
一.葬儀場所 セレモニーホール霞城 ○住所:山形市清住町三丁目4-34 ○電話番号:023-647-8500
令和元年10月13日 山形市大字門伝1039-3 喪主 斎藤 朋(長男)
尚 納棺・通夜は セレモニーホール霞城にて 執り行います
齋藤たきち (本名 斎藤太吉) 農民詩人・作家
1935年(昭和10年)2月、山形県南村山郡柏倉門伝村(現 山形市門伝)に生まれる。 定時制高校を卒業後農業に従事。そのかたわら、青年・農民・平和・教育・文化サークルなどの運動にたずさわる。 詩人・野の思想家 真壁仁に20代から師事し、詩、評論、エッセイを執筆。
「農民としてではなく百姓として生きたい」を信念に、土を耕し、いのちの糧を得、心と文化を耕す生き方をつづけた。「百の姓(かばね)」の字のとおり、さまざまな活動と同時に、西山形の里山で百以上の作物、果物をつくることを実践。田畑で働くことから生まれる四季折々の喜怒哀楽、情感、思想を詩人の言葉で骨太につむいだ。 また、大地と地域に根ざした視線から、現代社会や世界、農業、農村がはらむ矛盾や現実をするどく文明批評的に綴った文章には定評があった。
丹精をこめたさくらんぼや林檎、洋梨、プラムなどの果物は、故宮尾登美子さんら著名な作家のファンも多く、文学者、画家、研究者らとの交流も幅広かった。
農民文学懇話会「地下水」同人。「国民森林会議」「山脈の会」会員。元「国民教育研究所」所長。
2019年10月12日、誤嚥性肺炎のため84歳で死去。
著書 『北の百姓記』(2005年)、『北の百姓記・続』(2006年)、『わが出会い 人と本』(2009年)や、 詩集『みちのくの農 その風景について』(1996年)、詩集『富神山ある風景の序章』(2014年)など。 『北の百姓記・続』(2006年)で第22回「真壁仁・野の文化賞」を受賞。
編著 講座『日本農民3 農民教育の創造』(1978年) 『真壁仁研究』(2000年〜2007年、東北芸術工科大学東北文化研究センター) など
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転載について
日刊ベリタに掲載された記事を転載される場合は、有料・無料を問わず、編集部にご連絡ください。ただし、見出しとリード文につきましてはその限りでありません。
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