・読者登録
・団体購読のご案内
・「編集委員会会員」を募集
橋本勝21世紀風刺絵日記
記事スタイル
・コラム
・みる・よむ・きく
・インタビュー
・解説
・こぼれ話
特集
・中国
・国際
・市民活動
・みる・よむ・きく
・アジア
・核・原子力
・検証・メディア
・反戦・平和
・入管
・外国人労働者
・司法
・国際
・農と食
・欧州
・イスラエル/パレスチナ
・文化
・市民活動告知板
・人権/反差別/司法
・教育
・沖縄/日米安保
・難民
・医療/健康
・環境
・中東
・スポーツ
提携・契約メディア
・AIニュース
・司法
・マニラ新聞
・TUP速報
・じゃかるた新聞
・Agence Global
・Japan Focus
・Foreign Policy In Focus
・星日報
Time Line
・2024年10月30日
・2024年10月27日
・2024年10月26日
・2024年10月25日
・2024年10月24日
・2024年10月23日
・2024年10月22日
・2024年10月21日
・2024年10月20日
・2024年10月18日
|
|
2020年03月12日14時30分掲載
無料記事
印刷用
地域
コロナ不況、田舎の町も深刻です
コロナ不況は東京の繁華街だけの話ではない。ぼくの住む地方小都市や田舎町も深刻だ。市内に2軒だけ残った銭湯や近くの日帰り温泉に浸かっていると、そんな話ばかりが耳に入ってくる。このまま4月に入ったら店じまいが続出しそうな気配だ。以下、街中スケッチーー。(大野和興)
ぼくが住む秩父は首都圏の北西の外れに位置する山間地だが、近年観光で売り出している。東京から2時間あれば十分ということで幅広い年代層にうけている。その観光客がばったり途絶えた。 いまどきの秩父の観光の目玉はイチゴ狩り。おいしいと評判で首都圏から大勢来てくれる。例年だと予約しなければ入場できないほどなのに今年はキャンセルが続出。秩父圏で最大のいちご園は4000件から5000件のキャンセルとなった。大きな農園とはいえ,もともと地元農家が経営していて、地元の人を雇用、地域の経済に大きな貢献をしている。だから、お客さんが来てくれないとイチゴ園だけでなく地域経済そのものが打撃を受ける。 秩父の冬のもうひとつの観光目玉は氷柱(巨大つらら)だが、暖冬で今年は凍結せず、早々の店じまいした。これにコロナがかぶさり、二重のダメージを受けている。
また菜の花が咲くころから、秩父札所を訪ねる巡礼さんが秩父路を訪れる。菜の花、梅、桃、桜そして新緑、夏の濃い緑、モミジと続く秩父の豊かな自然の中を白い装束に身を包み巡礼道を歩くお遍路さんが、今年、さっぱり姿を見せない。旅館も食堂もお土産屋さんも閑古鳥が鳴いている。西武秩父駅前の食堂のご主人にお聞きすると、平日がダメなだけでなく、土日にお客さんが来ないと話していた。
打撃を受けているのは地元の業者さんだけではない。全国チェーンのファミレス2軒に聞いてみた。お客さんは3分の1に減ったという。「チェーン店だからやっているけど、地元の個人商店は持たないでしょうね」と古参のスタッフが教えてくれた。
地域経済はおカネがまわることで持続している。その回転が止まってしまったのだ。グローバル化の中で地域経済は全国どこも疲弊してきていた。秩父のような小地方都市は外国人を含む観光客を受け入れることでなんとか命脈を保ってきていた。コロナがその流れを断ち切った。おまけに地域経済の基底を支える農業は滅ぶ寸前にある。コロナ不況がそんな地域経済に最後の一撃とならなければいいが、とつい思ってしまう。
|
転載について
日刊ベリタに掲載された記事を転載される場合は、有料・無料を問わず、編集部にご連絡ください。ただし、見出しとリード文につきましてはその限りでありません。
印刷媒体向けの記事配信も行っておりますので、記事を利用したい場合は事務局までご連絡下さい。
|
|
閑古鳥が鳴く観光イチゴ園(秩父地域)
|