・読者登録
・団体購読のご案内
・「編集委員会会員」を募集
橋本勝21世紀風刺絵日記
記事スタイル
・コラム
・みる・よむ・きく
・インタビュー
・解説
・こぼれ話
特集
・アジア
・農と食
・人権/反差別/司法
・国際
・イスラエル/パレスチナ
・入管
・地域
・文化
・欧州
・市民活動
・検証・メディア
・核・原子力
・環境
・難民
・中東
提携・契約メディア
・AIニュース


・司法
・マニラ新聞

・TUP速報



・じゃかるた新聞
・Agence Global
・Japan Focus

・Foreign Policy In Focus
・星日報
Time Line
・2025年04月01日
・2025年03月31日
・2025年03月30日
・2025年03月29日
・2025年03月28日
・2025年03月27日
・2025年03月26日
・2025年03月23日
・2025年03月22日
・2025年03月21日
|
|
2022年03月03日11時03分掲載
無料記事
印刷用
人類の当面する基本問題
(42)米国/NATO対ロシア ウクライナ危機と西欧のダブルスタンダード 落合栄一郎
現在のロシア対ウクライナ対立の基本問題には、人類社会の対応にダブルスタンダードがある。しかも、より基本的な一方の思惑がある。これを簡単に概観してみたい。
歴史的には、英国は、植民地政策で、世界を支配下に置こうとしてきた。そして、米国、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドなどを独立国とはしたが、自分たちの国の一部と見做している。そして、中東、インド、中国とやってきたが、中東はともかく、中国はとても支配しきれない。その背後の超大国ロシアはとても、あの時点ではどうしようもないので、日本を焚きつけて清国、ロシアへの進攻を試みさせた。 第2次世界大戦は、ドイツがソ連に仕掛けたものであるので、欧米側はソ連と共に、ドイツを相手として戦争を仕立てのだが、ドイツが主として攻撃したソ連をドイツから守ろうなどとはせず、見守っていただけ。ドイツに勝ったのはソ連。ドイツのその意識(ソ連攻撃)は、ナチスがもたらしたものだが、現在でも、ドイツには、反ロシア、いやスラブ民族卑下が意識の底にあるようである。そしてキリスト教の新/旧教対ロシア正教の対立も関与しているかも。 米英は、英国の上でのべた意識をまだ持ち続けているようで、支配区域の拡大を、NATOという形で継続している。特にソ連崩壊後は、顕著になってきた。そのため、ロシアとの約束であった、NATOの非拡大を無視。その最終目標がロシアである。ここで、ナチスの意識と結合している。 しかし、中東での支配の確立を継承してきて、イラク、リビアなどを力で制圧してしまった。シリアでの試みは、まだ続いているようだが、これにはロシアの介入が関係している。 さて、ダブルスタンダードとは、こうした動きに対する世界の反応である。イラク/リビア/ユーゴスラビア等の米英(NATO)による侵略は、もちろん国連の反対があったにも拘らず、堂々と実行された。このような攻撃は、攻撃する側(米英欧)に対する相手からの直接的脅威は何もない。単なる、石油資源の略奪、政権を自分達の好都合になるように政権改変。こうした、とんでもない、米英欧のやり方に対する世界の反応は実に鈍かった。 さて今回の英米欧(NATO)を後ろ盾とするウクライからの脅威に対するロシアの反発。その反発を長年にわたって英米欧(NATO)側は無視しつづけたばかりでなく、軍人養成、ウクライナへの大量の武器の供給により、彼らにとって好都合なネオナチ的成分を利用して、軍事的脅威をちらつかせてきた。それは、ウクライナ東部のロシア系の人々に向けられていた。それに、業を煮やしたロシアの今回の反発である。今回は、世界中から、ロシア軍のウクライナ進攻への非難の気配のみのようである。先の米英欧の、自身への脅威の何もない条件下での軍事的攻撃(イラク、リビア、ユーゴスラビアその他)では、世界の反応はほとんどなかった、という対照的な反応の仕方はどうしてか。 その基本には、過去数世紀の人類の歴史の理解不足があるのであろう。いや、この間の人類支配側であった西欧の歴史観があり、第2次世界大戦後の米国の軍事支配によって、非西欧国(人民)が、米国/西欧忖度を強いられてきたことによるのであろう。 しかし、非西欧国、特に中国、ロシアの台頭が、今後の人類世界を変えていくと思われるが、その過程で、大規模軍事衝突が起これば、人類は滅亡の危機に瀕するであろう。 その危険は、ほとんどの国で、軍需産業が力を集め(経済的、政治的に)、さらなる利益の獲得のためには、戦争を起こす必要があるという基本問題がある。人が人を殺すことが、経済の基本になってしまっているのだが、これから逃れるには、どうしたら良いのであろう。 これと同じ原理、企業の利益の増大が基本という新自由主義なる経済原理は、現在のコロナパンデミックの原因にもなっていて、人命より利益(少数のエリートにとってだが)が優先されているようである。
|
転載について
日刊ベリタに掲載された記事を転載される場合は、有料・無料を問わず、編集部にご連絡ください。ただし、見出しとリード文につきましてはその限りでありません。
印刷媒体向けの記事配信も行っておりますので、記事を利用したい場合は事務局までご連絡下さい。
|
|





|