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橋本勝21世紀風刺絵日記
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2022年08月12日21時42分掲載
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7月9日の新聞朝刊の金太郎飴的見出しはなぜ?
安倍首相暗殺翌朝の複数のメジャー新聞の見出しがまったく同じだったことに衝撃を受けた人は多いはず。あれは政府が検閲をしたからではないか、命令しなかったとしても実質的な検閲を新聞各社が受け入れたからではなかったのだろうか。
NHKのOBのフリージャーナリストの人は11日の統一教会の会見までは訴えられる可能性があったので、書けなかっただろうと推測で擁護論を書いていた。つまり、8日に安倍首相が狙撃され、犯人の取り調べを元に警察が「旧統一教会」の名前を記者たちに伝えていたとしても、裏を取っていなければ報道できない、というのだ。しかし私は、この説に対して以下のいくつかの疑問を感じる。
1)報道各社は事件が起きた後、必ず裏取りできた情報でないと報道しないのだろうか。・・・署の調べによると「犯人は・・・と述べた」という形で警察発表を裏取りせず、そのまま流すことは全くないのだろうか?
2)もし、11日に統一教会が会見せず、その後も犯人の母親の所属を確認しなかったら、名前を報道しなかったのだろうか?
3)仮に、裏を取ることが条件だったとして、裏を取る作業を事件後、すぐに行っていたのだろうか?普通であればとくダネになるはずだから、必死でやるはずである。しかも、犯人は奈良県の在住で、犯行現場の近くに旧統一教会の教会もあり、そこに犯人の母親も通っていた。奈良に支局を持つ大新聞社ならできなかったとは思われないのだ。
4)仮に裏をとならなかったらその情報は報道できなかったとしたなら、「特定の宗教団体」という情報だけ出すのはどうなのか?その情報は裏が取れていたのか?<犯人が語った>という話から、裏取りもせず、教団の具体名だけを伏せて報じただけではないのか?
5)仮に裏を取らなかったら報道できなかったとしても、なぜ5紙が全部同じ見出しをつけたのか?経済分野のアナロジーで言えばカルテルである。
6)もし、選挙前で報道の「公平性」で政府ににらまれるのを恐れて自主検閲していたのだとしたら、政党や候補者についての正しい情報を得るという国民の「知る権利」について、各社はどういう見解を取っているのか?実は、ここがこの問題の最大の焦点ではないかと私は思っている。正しい情報抜きの選挙で選ばれた国会議員や内閣には正統性があるのだろうか?
前に私は、9日の朝刊は有事法制の有事の予行演習だった可能性があると推測した。しかし、実際のところはどうだったのか。あの1日に、編集局と支局でいったい何が起きていたのか?このことは後世まで報道の歴史に残る重要な事件となるだろう。新聞各社の人々にこの最も重要な自社のプロセスを教えてほしいものだ。でなければ、戦争になったら、いつまでもこのような画一的な見出しが毎日のように紙面を飾って、どの新聞も同じ、という日が近く訪れる予感があるのだ。
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