政府が今国会での改定を進めようとしている入管法について、23日、難民認定申請中の仮放免当事者らが参議院議員会館内で集会を行い、「追い出すのではなく、私たちのことを難民として認めてほしい」と訴えた。現行の入管制度では難民認定申請中の者については、母国への送還を停止することとされているが、改定案では、3回目以降の難民認定申請者の送還を可能にする制度が盛り込まれるといわれている。
集会に登壇した仮放免当事者は、いずれも3回以上難民認定の申請を行っており、入管法が改定されれば、難民認定申請中であっても強制的に母国に送還される危険がある。そのような状況に、仮放免当事者の一人でバングラデシュ国籍のハンナン・ミアさんは、「強制送還された場合は、難民として命の危険があることに加えて、家族とも離れることになる。そうなったら、誰が家族の面倒を見るのか」と述べ、日本人と外国人を差別することなく扱うよう求めた。
また、同じく仮放免当事者でトルコ国籍のデニズさんは、「入管は私たちにルールを守れというが、自分たちは国連のルールを守っていない」と指摘。「日本政府もこの法律が悪いとわかっているはず」とし、政府と入管に難民を認めないこれまでの姿勢を改めるように求めた。
現在の日本の難民認定率は0.7%ほどで、先進諸国の中では圧倒的に低い数字となっている。各年の難民認定率は、政府が毎年3月末頃に前年の数値を発表することが多いが、これについて仮放免当事者の支援などに取り組む指宿昭一弁護士は、「入管庁はここ数年、ずっと国際基準に基づいた新たな難民認定基準を検討し、発表するというようなことを言ってきたため、そろそろそのような数値や基準が示される可能性がある」とした上で、「もし入管が何らかの変更を打ち出したとしても、私は入管の難民認定の基本姿勢が変わるとは到底思えない。もし、難民認定基準を若干改善させたとしても、それをそのまま信じないでほしい」と警鐘を鳴らした。
集会後には、主催団体である入管の民族差別・人権侵害と闘う全国市民連合(入管闘争市民連合)が野党各党に対する申し入れも実施。申し入れ後の集約集会で、BONDの学生メンバーの女性は、「各党とも入管法の改悪に反対し、廃案の方向に追い込んでいかなければいけないという姿勢が感じられた」としつつ、「具体的な入管法改悪の問題点が、まだまだ知られていないようであったので、その点をしっかりと伝えていかなければいといけないと思った」と総括した。
入管闘争市民連合では、今後3月30日と4月6日にも、それぞれ12時から参議院議員会館内で、仮放免当事者や学生が登壇する院内集会を開催予定で、3月30日の集会後には入管法改定に反対する署名の提出も予定している。
入管闘争市民連合Twitterアカウント↓
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オンライン署名↓ https://www.change.org/p/%E5%85%A5%E7%AE%A1%E6%B3%95%E6%94%B9%E6%82%AA%E5%8F%8D%E5%AF%BE-%E5%85%A5%E7%AE%A1%E6%B3%95%E6%94%B9%E6%82%AA%E6%B3%95%E6%A1%88%E3%81%AE%E5%BB%83%E6%A1%88%E3%81%A8%E5%B8%B0%E5%9B%BD%E3%81%A7%E3%81%8D%E3%81%AA%E3%81%84%E4%BA%8B%E6%83%85%E3%81%AE%E3%81%82%E3%82%8B%E4%BB%AE%E6%94%BE%E5%85%8D%E8%80%85%E3%81%AB%E5%9C%A8%E7%95%99%E8%B3%87%E6%A0%BC%E3%82%92%E4%BB%98%E4%B8%8E%E3%81%99%E3%82%8B%E3%81%93%E3%81%A8%E3%82%92%E6%B1%82%E3%82%81%E3%81%BE%E3%81%99?utm_content=cl_sharecopy_35487474_ja-JP%3A6&recruiter=879810120&recruited_by_id=20f6c990-663e-11e8-8d78-ab0af4ecf5b2&utm_source=share_petition&utm_medium=copylink&utm_campaign=psf_combo_share_initial
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