・読者登録
・団体購読のご案内
・「編集委員会会員」を募集
橋本勝21世紀風刺絵日記
記事スタイル
・コラム
・みる・よむ・きく
・インタビュー
・解説
・こぼれ話
特集
・国際
・農と食
・教育
・文化
・アジア
・入管
・中国
・市民活動
・米国
・欧州
・みる・よむ・きく
・核・原子力
・検証・メディア
・反戦・平和
・外国人労働者
・司法
・国際
・イスラエル/パレスチナ
・市民活動告知板
・人権/反差別/司法
・沖縄/日米安保
・難民
・医療/健康
・環境
・中東
提携・契約メディア
・AIニュース
・司法
・マニラ新聞
・TUP速報
・じゃかるた新聞
・Agence Global
・Japan Focus
・Foreign Policy In Focus
・星日報
Time Line
・2024年11月22日
・2024年11月21日
・2024年11月20日
・2024年11月18日
・2024年11月17日
・2024年11月16日
・2024年11月15日
・2024年11月14日
・2024年11月13日
・2024年11月12日
|
|
2024年05月20日18時20分掲載
無料記事
印刷用
医療/健康
読者を震撼させる新型コロナと薬の真相 ロバート・ケネディ・ジュニア著「人類を裏切った男」(経営科学出版)
21世紀の世界史に必ずや刻まれるはずの新型コロナの世界的流行が収まりつつある中で、この本は昨年末にようやく邦訳が出版された。英文の原書の出版は2021年秋だった。そして英文書は「全米100万部」の大ベストセラーになった。「人類を裏切った男」(経営科学出版)の内容は、この間、世界の主流メディアがほとんど触れて来なかったパンデミックの真相に迫っている。著者は米大統領選に第3局の大統領候補として出馬しているロバート・ケネディ・ジュニア。それだけでも話題性があるが、その内容は読者を震撼させ得るほど迫力ある筆致で、パンデミック下において隠されていた重大な真相を著者は暴いている。原題は「THE REAL ANTHONY FAUCHI」。アンソニー・ファウチとは米アレルギー感染症研究所所長を長年務めてきた人物の名だ。(石山永一郎) 著者がファウチに焦点を当てる理由は、この男が長年にわたって米医学界と薬品業界に君臨してきただけでなく、米国、さらには世界のパンデミック対策において極めて重要な役割を担ってきたからだ。 日本人の多くも経験してきたマスク着用、社会的距離の確保、外出制限などの新型コロナ対策の方針を定めたのがファウチだった。さらには、エボラ出血熱の治療薬の一つとされてきたレムデシビルという薬を新型コロナ治療薬として強く後押しした人物でもあった。 しかし、このレムデシビルは、新型コロナにまったくといっていいほど効果がなかったばかりか、腎臓などに甚大な障害をもたらし、患者を死に至らしめる副作用があった。つまり、レムデシビルは薬というより毒に近かったのだ。 ファウチの罪がそれだけであれば、専門領域における判断ミスだったということになるが、彼はそのレムデシビルが新型コロナ治療薬として緊急承認されることによって製薬業界から莫大な利益を受ける立場の人間だった。それだけに留まらず、ファウチはレムデシビルよりはるかに安価で、パンデミック禍で世界の多くの臨床医が新型コロナ治療において顕著な効果を認めていたオンコセルカ症など熱帯病や疥癬の治療薬イベルメクチン、抗マラリヤ薬ヒドロキシクロロキンなどの既成の薬を新型コロナ治療に投与することに激しく反対したのだ。 既成の薬を長く認められてきた処方以外に医師が使用することを処方外投与などと呼ぶ。そして、そのような薬をリポ−ポス(再利用)薬と呼ぶ。 どうも大手製薬会社とファウチのようにその周辺に巣くう薬剤シンジケートにとって、このような再利用薬は「百害あって一利なし」の存在らしい。というのも既に特許も切れてジェネリックも出回っている薬が新型コロナのような重大な感染症に効果が高いことが分かると、ワクチンや治療薬開発の大きな障害になってしまうからだ。 ファウチが君臨した米アレルギー感染症研究所だけでなく、世界保健機関(WHO)、米食品医薬品局(FDA)、米疾病対策センター(CDC)など大手製薬会社の資金によって存続している保健機関はすべて、パンデミック禍において再利用薬を目の敵にした。 FDAに至っては2021年に、イベルメクチンは動物用の薬だとして「あなたは馬でも牛でもない」として新型コロナ治療薬として服用しないよう訴えるメッセージを旧ツイッターで発信している。 イベルメクチンは確かに当初は動物用の駆虫薬として開発されたが、その後、熱帯病の特効的治療薬・予防薬としてアフリカや中南米などで累計数十億回投与され、安全性が確認されている薬だ。動物薬でないことをFDAが知らないはずはなかった。 新型コロナへの効果が確認されていないとしても、安全性が確保されている薬であれば、試しに使ってみることは少なくとも非難されることではない。医師にはその権限が世界的に保証されている。 しかし、イベルメクチンを投与した医師は米国など世界各国で医師免許剥奪までの罰則を受けた。パンデミックの期間中、再利用薬を巡ってはこのような不可解なことが相次いでいた。 著者はこういう不可思議なことが続いてきたことの大元で大手製薬会社に利益を導くことに終始していたのがファウチだとしている。 筆者はファウチが推進した新型コロナ下の社会的距離確保、外出禁止などについても疑問をなげかけている。その理由は著者によれば、人間は感染症だけで死ぬわけではないということだ。新型コロナは世界から何千万人の命を奪ったが、人間は経済的苦境、精神的苦境、さらには運動不足などによっても命を縮めると筆者は指摘する。そのような理由によるパンデミック下の死者数は相当数に上っていた可能性がある。新型コロナによる死者数自体もイベルメクチンやヒドロクロロキンなどを再利用し、ビタミン、亜鉛などを投与すれば、その数は最小限に抑えられた可能性が高い。そのことは、再利用薬を新型コロナの治療に使用した世界各国の臨床医が証言している。 本書はいわゆる反ワクチン派による陰謀論的な内容ではない。緻密に調べ上げた読む者を震えさせるほどの驚くべき内容だ。新型コロナという21世紀の歴史に刻まれる事件を振り返る時の必読書と言っていいだろう。
|
転載について
日刊ベリタに掲載された記事を転載される場合は、有料・無料を問わず、編集部にご連絡ください。ただし、見出しとリード文につきましてはその限りでありません。
印刷媒体向けの記事配信も行っておりますので、記事を利用したい場合は事務局までご連絡下さい。
|
|
ロバート・ケネディ・ジュニア著「人類を裏切った男」
|