広告


menu
home
読者登録

団体購読のご案内
「編集委員会会員」を募集

Berita ID

パスワード

SSL


橋本勝21世紀風刺絵日記


記事検索




リンク記事


記事スタイル
コラム
みる・よむ・きく
インタビュー
解説
こぼれ話


特集
教育
文化
アジア
国際
入管
中国
市民活動
米国
欧州
みる・よむ・きく
核・原子力
検証・メディア
反戦・平和
外国人労働者
司法
国際
農と食
イスラエル/パレスチナ
市民活動告知板
人権/反差別/司法
沖縄/日米安保
難民
医療/健康
環境
中東


提携・契約メディア
AIニュース
NNN
労働情報
司法
マニラ新聞
消費者リポート
TUP速報
プレシアン
亞洲週刊
ニュー・インターナショナリスト・ジャパン
じゃかるた新聞
Agence Global
Japan Focus
openDemocracy
Foreign Policy In Focus
星日報


Time Line
2024年11月21日
2024年11月20日
2024年11月18日
2024年11月17日
2024年11月16日
2024年11月15日
2024年11月14日
2024年11月13日
2024年11月12日
2024年11月11日



Special

特集

世界経済




中国経済 不安定さの原因は米ドルとの為替レートの調整にある? バブル崩壊か、調整局面か
 中国の株式市場が急落したり、また反発して高騰したりしてこのところ、変動しており、日本の新聞でも中国バブル崩壊による世界恐慌に再突入か、といったセンセーショナルな見出しも目に付きます。これに関して、アメリカのエコノミストの中からドルと人民元の間の為替の調整局面である、というマクロ的な見方が提出されています。ジョンズ・ホプキンズ大学教授のスティーブ・ハンケ教授はこう指摘しています。(2015/08/29)


ギリシャ財政危機の一因にドイツの偽善
  ギリシャ財政危機の関しては、多くの報道がなされ、この日刊ベリタでも解説がなされて、多くのことを学ぶことができたが、どうしてギリシャがあのような財政危機に陥ったのか、その原因はなんだったのか、という点があまり議論されていないように感じた。ギリシャの放漫財政と経済を支える産業の低迷ぐらいかと思われる。その原因の一端に関する、アメリカのサイトでの情報が参考になるかと思い、簡単に紹介します。それは、「ギリシャ債務についてのドイツ側の大変な偽善」という題名(1)のものです。(落合栄一郎)(2015/07/19)


ギリシャ問題3 〜SYRIZAへの希望と不安〜 本山美彦(「変革のアソシエ」共同代表・京大名誉教授)
  アレクシス・チプラス新首相がドイツに対して放つ辛辣な言葉は、故アンドレアス・パパンドレウを彷彿とさせるものであるという記事を、英紙『フィナンシアル・タイムズ』(2015年3月13日付)が掲載した。パパンドレウは、ギリシャ人が抱いていた強い反欧米感情を巧みに利用し、ギリシャを北大西洋条約機構(NATO)から脱退させると公約して1981年の選挙で勝利した。チプラスは、パパンドレウの二枚舌戦略を踏襲しているように思われる。(2015/07/12)


ギリシャ問題2 〜SYRIZAの勝利とギリシャの政治的風土〜 本山美彦(「変革のアソシエ」共同代表・京大名誉教授)
 「急進左派連合」(ギリシャ語でSYRIZA = the Coalition of the Radical Left)が、対外債務返済義務の不履行に対して、西側陣営のマスコミから強烈な批判と嘲笑にさらされている。本稿では、SYRIZAを勝利させたギリシャの政治的風土を素描しておきたい。(2015/07/12)


ギリシャ問題1 〜ギリシャ債務危機を引き起こした金融権力〜 本山美彦(「変革のアソシエ」共同代表・京大名誉教授)
  最近の日本では、ギリシャの債務問題に関して、借金したギリシャ政府と倹約をしないギリシャ国民が悪いという論調のオンパレードである。ギリシャは、欧州委員会、欧州中央銀行(ECB)、国際通貨基金(IMF)からなる、いわゆる「トロイカ体制」(いまでは諸機関と呼称されている)が押し付けた緊縮策によって、年金は4割カット、公務員は3割削減、緊縮財政で経済は深刻な不況、企業収益の低下が続き、税収は大幅減、個人所得も低下し、失業率25%以上、指令通り増税を断行、社会保証も大幅カット、等々、ギリシャの市民の多くはかつての日本のサラ金地獄に苦しんでいた人々と同じく、塗炭の苦しみを余儀なくされている。 (2015/07/11)


金融トップの人材を英中銀に「さらわれた」カナダは、どんな評価を?
 カナダ中央銀行のマーク・カーニー総裁が、来年から英中銀総裁に就任することが、11月26日、発表された。英中銀の318年の歴史の中で、外国人を総裁として迎えるのはこれが初となる。世界中からベストの人材を集める「英断」として、英国ではおおむね高く評価されたが、果たして、カーニー氏の自国カナダではどう受け止められたのだろうか?(ロンドン=小林恭子)(2012/11/30)


なぜ英中銀の次期総裁にカナダ人カーニー氏が選ばれたのか?
 英中央銀行の次期総裁に、カナダ銀行(カナダの中銀)のマーク・カーニー総裁(47歳)が就任することになった。オズボーン財務相が、11月26日、国会でこの任命を発表した。300余年の歴史を持つ英中銀で、外国人がトップになるのは初だ。来年6月に2期10年の任期を終えるマービン・キング総裁(64歳)の後任となる。(ロンドン=小林恭子)(2012/11/30)


大企業による寡占状況はさらに進行 5社が全米資産の56%を所有
  競争的市場資本主義の行き着く先は、寡占であることは、理論的解析を待つまでもなく明白である。それは、こうした競争をさらに優先するいわゆる新自由主義で加速されている。世の中には、こうした動きを批判することを、「陰謀論」として片付け、そんな意図は、こうした寡占を勝ち取る企業や個人にはないということになっている。しかし、現実はどうか。寡占状態がますます進行していることが、統計的に明らかになってきている。以下は、そのような解析の一つ(*)に基づく。(バンクーバー・落合栄一郎)(2012/11/11)


「金融取引 ゆがみ招く」  稲垣 豊
 「金融取引 ゆがみ招く」ーこれは、7月5日付けの日経新聞の国際面に大きく踊っている見出しです。トービン税や金融取引税が、金融市場のゆがみをまねくからという理由で反対にあっていることはよく聞きます。とりわけメガバンクなどの巨大金融機関がそのように主張し、トービン税や金融取引税の導入に反対し続けています。今回も金融取引税批判なのかな、とおもったらさにあらず。それは他でもない、金融取引税やトービン税に反対し続けてきた英国第二位の銀行、バークレイズによる金利操作に対するものでした。(ATTAC−MLから)(2012/07/06)


ガーディアン・サステナブル・ビジネス・リーダー・オブ・ザ・イヤー2012にサフィア・ミニー氏(ピープル・ツリー)がノミネート
  フェアトレードの「ピープル・ツリー」代表 サフィア・ミニー氏が英ガーディアン紙選出の「ガーディアン・サステナブル・ビジネス・リーダー・オブ・ザ・イヤー2012」のファイナリストに選出され、29日ロンドンで開催された授賞式へ出席した。(2012/06/01)


アイルランドの森林が売られる! 買い手は中国とスイスの投資会社  大倉純子
    未曾有の経済危機、観測史上初の大寒波と激変に見舞われるアイルランドで、今度は広範な森林が外国企業に奪われそうな事態になってきました。Woodland Leagueという市民グループが、売却を許可しないよう求める請願を政府と大統領に提出するために署名を集めています。海外の人もたくさん署名を送っています。匿名でもできますので、ぜひ協力してください。(アイルランドに住み、途上国の債務問題に取り組むジェビリ−・サウスの大倉純子さんからの便りです)。(2010/12/28)


そうだ、銀行にいこう! ATTACドイツが金融危機の張本人銀行にアクション
  世界の経済を混乱に陥れている金融危機は、国際会議を重ねるたびに混迷の度を深めているように見える。そんな中、グローバリゼーションへの対抗運動を進める国際ネットワークATTAC(アタック)のドイツの組織が、「銀行に行こう! 銀行の反社会的な再分配の仕組みを人々の面前で弾劾しよう!」を掲げて銀行にデモをかける銀行アクションを展開している。これは9月29日に開催されたEU財務相会議にあわせてEU労連が呼び掛けた行動に応えたものでATTACドイツは国内各地でアクションを繰り広げた。”そうだ!銀行に行こう”(稲垣豊)(2010/10/12)


欧州3ヵ国で金融機関の投機的取引に新たな課税 アメリカでも・・・?
インターナショナルヘラルドトリビューン6月24日付け記事によると、ドイツ、英国、フランスの三ヵ国は今週末にトロントで開かれるG20に先立ち、金融規制案をアピールした。3ヵ国の財務省が連名で出した書面によると、投機的取引が金融システムや経済全体に与えるリスクに応じた課税額を金融機関に課すという(日刊ベリタ編集部)(2010/06/24)


ギリシャで起こっていること  資産家や企業はユーロを引き出し、キプロスに移している
 ギリシャで吹き荒れる民衆のデモ、労働者のストライキの意味は何か、デモ報道一色のメディアが伝えないギリシャの現実を、市民組織を通しゆきかっている情報から追ってみた。資産家や中産階級の人びとは預金引き出しに銀行へ向かっているという。それらの資金はタックス・ヘイブンのキプロスに移されたり、ロンドンの不動産投資に回ったりする。(日刊ベリタ編集部)(2010/05/08)


世界にはびこる不公平な税制の現実(下)  関税引き下げを迫るWTOで失った税収が人々を苦しめる
  政府が持たざる者の側に立ったときにどのようなコンセンサスが現れるのかは全く白紙で、さまざまな可能性がある。しかし、もちろん現在のような目を覆いたくなるほど恥ずかしい悪徳コンセンサスのようなものではないことは確かである。おそらく今は原点に立ち返ってみる時期だろう。政府は、人々の支払い能力に合わせ、最も基本的な原則である公正さをベースにした累進的な税制を敷かなければならない。そうでない政府には、国民のために国を取り仕切っていく資格はない。少なくともこの観点からすれば、歴史は始まったばかりなのかもしれない。((ニュー・インターナショナリスト=デビッド・ランソム)(2009/11/30)


世界にはびこる不公平な税制の現実(上)  「税制改革」が社会をむしばむ
  世界では、一般の人々が意識しないところで、税の考え方と仕組み、それを取り巻く環境が変化を続けている。貧困層の負担を増やすさまざまな間接税導入が、個人・法人所得税など直接税税率引き下げと共に実施され、租税回避地(タックス・ヘイブン)と呼ばれる低税率と守秘義務を掲げた国や地域は、海外の個人や法人に「節税」をアピールして富や法人利益の海外移転に拍車をかける。国の税収減は即教育や保健医療など公的サービスの低下につながり、その影響を真っ先に受けるのは貧しい人々だ。果たして、世界の税制はどうなっていくのか。 (2009/11/28)


タックスヘイブン、規制という名の合法化が進んでいる  稲垣豊
  今回の金融恐慌の背後に、資本の自由な移動を支えるタックスヘイブンの存在があることはよく知られている。2009年9月25日に米・ピッツバーグで行われた第三回G20サミットの首脳声明では、並み居る他の金融規制の課題を抑えて、このタックスヘイブン(G20では「非協力的な国・地域(NCJs)」と呼んでいる)規制に関する声明が群を抜いている。曰く「非協力的な国・地域(NCJs)と闘うという我々のコミットメントは、目覚しい成果を上げた」。しかし、この「目覚しい成果」が、まさに自画自賛の代物でしかないということをここで明らかにしておきたい。声明の中でもっとも誇らしげに自画自賛しているタックスヘイブン規制ですら、全くのデタラメどころか、むしろタックスヘイブンの公認であることから、他の金融規制についても、その効果は極めて疑わしいといわざるを得ない。(2009/11/27)


G20に向け、新政権に市民グループが意見書
  米国ピッツバーグで9月24日、25日の両日、各国首脳が集まりG20金融サミットが開催され、日本からは鳩山首相をはじめ新政権から関係閣僚が出席する。G20に向け日本政府はどういう姿勢で臨むべきか、労働、消費者、農業、環境、グローバル化などの問題に取り組んでいる市民組織や個人が市民の立場からのは意見を取りまとめ、9月18日に連名で、鳩山首相らに送った。意見書の中で市民グループは、小手先の景気刺激策ではなく、根本に立ち返って社会経済構造のあり方まで含めた議論をすべきであると提言している。(日刊ベリタ編集部)(2009/09/19)


「最貧国を食いものにするハゲタカ・ファンドを許すな」 米・市民グループが議会に呼びかける
  金融を操り、世界経済を破綻に追いやったファンドはいまもしぶとく貧しい人や国を餌食にしている。重債務国の債務を二束三文で買い取り、その上で「資産押収、訴訟、政治的圧力などありとあらゆる手を使って実際の買取価格をはるかに上回る額の支払いを要求する」投資ファンドもそのひとつ。「バルチャー(ハゲタカ)ファンド」と呼ばれるもので、50に上る米国の市民社会組織が、重債務国の債務を買い取ることで30カ国以上の二国間・多国間債務帳消しの成果を台無しにしようとしている投資ファンドに歯止めをかけるよう、下院に呼びかけている。ワシントン(IPS)・Eli Clifton記者の報道「貧しい債務国をついばむハゲタカファンド」をもとにその実体をみた 。(大倉純子)(2009/09/08)


崩れ始めたマレーシアの「安全神話」 世界経済危機が犯罪の増加に拍車
  ロングステイの滞在先、セカンドホームの場所として日本人の間でマレーシアの人気が高まっている。温暖な気候や物価の安さ、英語が通じることにくわえ、「マレーシアは比較的安全」との認識がその理由にあげられる。確かにフィリピンやインドネシアと比べれば、マレーシアは安全といえるのかもしれない。 しかし、このところ、その安全神話が音を立てて崩れ始めている。昨年来の世界経済危機の影響で、貧困による犯罪が増えてきている。(クアラルンプール=和田等)(2009/05/14)

雇用危機へのフランス流直接行動「ボスナッピング」 国民の45%が容認 
  フランスは、民衆が革命を遂行した伝統をもっている。それは権力を持つものへの直接行動である。フランスでも現在の経済危機で、雇用条件が悪化している。そこで、最近フランスのあちこちで始まった直接行動を紹介しよう(Christopher Ketcham, AlterNet 2009.04.30の記事に基づく)。この行動は、ボスをキッドナップ(誘拐)するのをもじってボスナッピングと呼ぶのだそうである。(バンクーバー=落合栄一郎)(2009/05/03)


今がチャンスだ! ソカリ・エキネが語る「G20とアフリカの抵抗」 
 「今回の金融危機のしわ寄せを、その原因と一番関係のない人たちが一番被っている」という発言はよく聞くが、直接に「貧しい国のしわ寄せを被る」人たち、特にアフリカの人たちの声を聞く機会はなかなかない。先進国の貧困削減NGOの主張は時としてメディアに載ることがあるが、それも「貧しい国の貧しい人々を忘れてはいけない→もっと先進国は貧困削減にイニシアティブを発揮し、援助を増額しろ」というトーンでまとめられてしまうことが多いようだ。ロンドン在住ナイジェリア人の女性アクティビスト兼ブロガー、ソカリ・エキネ(Sokari Ekine)がG20についてまとまった文章を書いていたので翻訳して紹介する(文責は訳者にある)。(大倉純子)(2009/05/01)


目立つ金融機関救済、貧困対策は名目だけ 金融サミットで金融危機は回避できるか? 山浦康明
  日本時間の4月2日、ロンドンで開催された第2回金融サミット(G20、20ヵ国・地域首脳会合)は国際通貨基金(IMF)の強化、成長と雇用の回復、金融規制の強化、貿易・投資の促進などを盛り込んだ首脳宣言を採択、一応の成果を上げたとされている。しかし、金融危機で苦しむ弱者にとって、こられ一連の金融対策は貿易と投資の自由化による生存基盤の弱体化、借金や重税の押し付けをもたらし、格差のいっそうの拡大を図るもものだと日本消費者連盟事務局長の山浦康明氏は警告する。共同通信によって配信され、信濃毎日新聞など数多くの地方紙に掲載された同氏の論考を紹介する。(ベリタ編集部)(2009/04/21)


金融政策ウォッチャーのための世界のお勧めウェブサイト20
  EURODAD(途上国開発と債務に関する政策分析・アドボカシーのためにヨーロッパの8つのNGOが共同設立したシンクタンク)のアレックス・ウィルクスが、特に途上国の貧困という立場から今回の金融危機を見る人にとって有効利用できるウェブサイトを紹介している。 (2009/04/19)


マレーシアが相つぎ外国人労働者の削減策 企業は自国人の代替雇用に消極的
  合法・非合法合わせて、労働人口の約2割にあたる200万人強の外国人を受入れているマレーシアが、外国人労働者の数の抑制をめざす措置を次々ととり始めている。昨年来の世界経済危機の影響でマレーシア人労働者の雇用確保を優先する必要が出てきたためだ。政府は2010年までにまずは外国人労働者の総数を1割強減らし180万人にすることを目標としている。(クアラルンプール=和田等)(2009/04/18)


ロンドン金融サミット、巨額支援に合意で閉幕  国民の怒りは氷解するか?
 ロンドンで開催されていたG20金融サミットは、経済支援が必要な国を助けるため、国際通貨基金(IMF)の資金基盤を現在の3倍となる7500億ドルまで増強するなど、総額1兆ドル(約100兆円)規模の国際支援を行うことで合意し、閉幕した。金融危機の再来を防ぐために規制・監督体制を厳格にするなどの施策も宣言に入れた。各国から集まった首脳陣は、「グローバルな経済問題を解決するためのグローバルな合意が短期間で成立したのは画期的」とし、今回のサミットの主導者ブラウン英首相を持ち上げた。サブプライムローンの焦げ付きに端を発した金融危機を最終的には税金でまかなう顛末に、はたして各国の国民は納得するだろうか?(ロンドン・サミット会場にて=小林恭子)(2009/04/03)


G20金融サミット、最終合意間近 ―避けている「本当の」問題とは?
 2日朝から、開催地ロンドンで本格的な討議が始まったG20金融サミットに出席している首脳陣は、昼食に入る直前までに、最終合意にほぼ合意した模様だ。サミット開催の提唱者ブラウン英首相が希望していた、国際通貨基金(IMF)の資金の大幅増加や、貿易金融支援の拡大にも支持が得られる見込みだ。世界的な信用収縮を受けて、雇用安定や成長回復の支援に向けた政策協調を目的として開催されたサミットは、当初、参加国間の亀裂が予想されたが、ブラウン首相はかろうじて面子を保てる可能性が出てきた。しかし、「本当の問題」を避けているという指摘もある。(ロンドン・サミット会場にて=小林恭子)(2009/04/02)


ルポ:約5000人余が英金融街で抗議デモ 警察による「囲い込み」で参加者が立ち往生も
ロンドンで2日から開催されるG20金融サミットを前に、金融街シティー付近で、1日、約5000人余の市民が抗議デモに参加した。昨年秋から本格化した金融危機の影響で、大手数行が国有化、あるいは実質国有化に至り、失業者数も上昇している。リスクの高いビジネスを行った銀行に対する国民の怒りは強く、英中央銀行前に集まったデモ参加者は欲の権化としての銀行家を皮肉った仮装をしたり、資本主義そのものを批判するメッセージを繰り返すなどをして存在感を示した。警察が参加者を取り囲み、中銀近辺から出られないようにしたため、参加者とのもみ合いとなる場面もあった。(ロンドン=小林恭子)(2009/04/02)


世界でも日本でもG20金融サミット対抗アクション 「サヨナラG20金融サミット 取り戻そう私たちの未来を」 
  4月2日、ロンドンで世界20カ国の首脳があつまって金融危機対策を話し合う金融サミットを開催する。これに対して世界中で社会運動体やNGOによる行動が展開される。金融危機を引き起こした真の責任を追及することなく、わずかな手直しで危機のしわ寄せを庶民にツケをまわすことで切り抜けようというやり方に抗議し、不公正な富の配分や金融・貿易システムを変え、金融を民主的にコントロールできる国内的、そして国際的なメカニズムの創出を訴える行動だ。(大野和興)(2009/03/26)


金融市場の統制か新たな景気刺激策か ロンドンG20控え、欧米の亀裂深まる  
  欧州連合(EU)リーダーらは3月19、20の両日、ブリュッセルで二日間の首脳会談を開催した。これは4月2日にロンドンで開く20カ国・地域(G20)首脳会合(金融サミット)に向けて、米国に対抗し、EU間で意思を統一して臨むための準備である。この数週間、深刻化する世界的不況にどう対応していくかに関して、金融市場の統制を優先する欧州と新たな景気刺激策を求める米国の対立があらわになってきており、大西洋をはさんだ両大陸間の緊張はますます激化している。(スウェーデン=みゆきポワチャ)(2009/03/25)


ワシントンを買い占めていた金融業界 なんと50億ドル、3000人のロビイスト
  米国の非営利団体”Essential Information”と” The Consumer Education Foundation”は3月4日、“"Sold Out: How Wall Street and Washington Betrayed America(ソールド・アウト:いかにウォールストリートとワシントンはアメリカを裏切ったか)"と題するレポートを発表した(注)。231ページに及ぶ同レポートによると、米国の金融セクターはワシントンの政策を“買い取る”のに50億ドルを費やし、3000人のロビイストを投入した。こうして勝ち取られた規制緩和をはじめとする様々な政策が現在の金融危機を引き起こす誘引となった。(大倉純子)(2009/03/22)


パナソニックに続き日系4社が比から撤退へ 事業・雇用縮小が加速 JETROが緊急セミナー
  【マニラ新聞特約18日】金融危機に伴う世界同時不況の影響で事業閉鎖手続きを行っている在フィリピン日系企業が4社に上っていることが17日、分かった。日本貿易振興機構(JETRO)によると、4社は収益が悪化しているエレクトロニクスや製造、貿易関連。日系企業ではすでにパナソニック(本社・大阪府門真市)が比の乾電池製造部門を閉鎖している。昨年12月以降、事業縮小、撤退などに関する相談、問い合わせが相次いだことからJETROマニラセンターは事業の再編・統合、労務管理に関する「緊急海外ビジネス支援セミナー」を17日、首都圏マカティ市で実施した。事業閉鎖企業は同セミナー開催に際して明らかになった。(2009/03/18)


不況で外国人労働者のSOS電話が増加 外国人人口4分の1のシンガポール 
  世界経済危機による景気後退の影響で自国労働者の雇用を守るため、外国人労働者の雇用打ち切りや移入制限の動きが世界的に広がる中、人口の4分の1以上を外国人労働者や駐在員が占めるシンガポールで、外国人支援団体や悩みごと相談ホットラインへの外国人からの相談件数が増加している。(クアラルンプール=和田等)(2009/03/17)


マレーシアが1兆5000億円の補正予算案 経済刺激策の第2弾
  マレーシアのナジブ副首相兼財務相は10日、世界経済危機対策の一環として総額600億リンギ(約1兆5600億円)からなるミニ予算(補正予算)案を国会に上程した。昨年11月に発表した総額70億リンギ(約1820億円)からなる経済刺激策の第2弾で、国内総生産(GDP)の約9%にあたる。エコノミストの予測や事前にコン・チョハ副財務相が発表した額(100億リンギ)を大きく上回るもので、これにより財政赤字額はそれまでの4.8%から7.6%に拡大する。(クアラルンプール=和田等)(2009/03/16)


増大する社会的混乱 危機の根本原因の究明と新たな経済体制の模索を
  金融危機・経済危機は収まる気配がない。どころか益々深まりつつある。それに伴い社会的混乱が増しつつある。西ヨーロッパでさえ、フランス、アイスランド、アイルランド、ギリシャなどでの各種のデモは収束する気配がないし、東ヨーロッパ諸国(ラトヴィア、リトアニア、ブルガリアなど)の事情は更に深刻のようである。このような経済上の混乱により市民の不満が爆発して、今夏は多くの国で大幅な混乱(内戦状態)になる可能性が指摘されている。(バンクーバー=落合栄一郎)(2009/03/14)


「奴隷制度の復活は許さない」 仏海外県の労組指導者が対決姿勢強める
  カリブ海のフランス海外県グアドループで1月20日から物価高騰への抗議行動を続けている、急激な島の開発に反対するグループ(LKP)は、経営者側から200ユーロ(約22000円)の賃上げを勝ち取ったが、中小企業家連合Medefは賃上げ締結の議定書を認めないと宣言した。Medefは、植民地主義時代から島の産業を一手に握っているベッケと呼ばれる家系が大きな力を持っている。LKPの象徴的指導者となったエリー・ドモタ氏は5日、賃上げをまだ渋っている企業に対し「我々は奴隷制度を復活させるベッケを許さない。彼らが議定書に同意するか、グアドループの島を出てゆくかだ」と発言、対決姿勢を強めている。(パリ=飛田正夫)(2009/03/14)

グアドループ:世界危機への手掛かり イマニュエル・ウォーラーステイン 
 【Agence Global特約】グアドループはカリブ海の小さな島である。大きさは、大ロンドンないし米国のアイオワ州と同じである。人口は約40万人。世界のメディアがこの島のことを報じることはほとんどない。1月20日以来、ゼネストが続いている場所である。人口の1割が街頭デモに繰り出した。それは世界記録に違いない。ストライキは、Liyannaj Kont Profitasyon (LKP)が呼びかけた。クレオール語のその名前を訳すと、「理不尽な利益に反対する集合体」になる。(2009/03/03)

マレーシアの08年成長率、4.6%に減速 日系企業も政府に緊急支援策求める
  【クアラルンプール28日=和田等】米国発の世界経済危機の影響がアジア各国にも打撃を与えている。ナジブ副首相は2月27日、マレーシアの2008年の国内総生産(GDP)成長率が4.6%になったことを明らかにしたが、この数字は政府の当初成長率予測の5%に達せず、07年の6.3%からかなり減速したことを示している。欧米諸国向けの輸出が大きく落ち込んだことが成長率にブレーキをかける主因となった。影響を受ける日系企業はマレーシア政府に緊急支援策を求めている。(2009/03/01)


仏海外県グアドループ島の賃上げ行動、一部は勝利 労組員が銃撃で死亡
  【パリ28日=飛田正夫】物価高騰にともなう労使の対立が長期化している、カリブ海のフランス海外県グアドループで27日夜、労組の要求する200ユーロ(約24000円)の賃上げに経営者側が合意した。合意書に調印したのは2労組だが、40組合を率いるLKPは勝利と評価し、今後さらに他の組合でも同様の成果を勝ち取りたいとしている。しかしマルチニック島の交渉は進展が見られず、サルコジ大統領が解決に乗り出す意向を示した。(2009/03/01)

反乱する世界 インドからグアドループまで ポール・ロジャーズ
 【openDemocracy特約】インドのディスカントストアー・チェーンのサブヒクシャは、店舗を2年間に10倍の1650以上に拡大し、同国の小売部門の最も目覚ましい成功のひとつであった。最近になって、大きな財務的困難に陥り、新たな銀行融資を募るのが困難になった。その結果、サブヒクシャの店舗と倉庫を警備する警備会社への支払いができなくなった。2009年2月の第1週までに、グループ会社の多くが警備人員を引き揚げた。2月7日と8日の週末の間に、警備員がいない店舗の多くが略奪にあった。グループ会社が経営する全体の3分の1以上(約600)が影響を受けた。(2009/02/18)

年末までに1ドル=75円までの円高も  春先は一時円安か 三菱東京UFJ銀行が予測
  【じゃかるた新聞特約14日】三菱東京UFJ銀行ジャカルタ支店は13日、中央ジャカルタのホテル・インターコンチネンタル・ミッドプラザで経済講演会を開き、本店市場部門金融市場部の高島修チーフアナリストが「グローバル経済の現状とマーケット動向」、ジャカルタ支店の西山信吾課長が「インドネシア為替・資金相場見通し」と題して講演した。今後は春先に一時的に円安ドル高になる可能性もあるが、中期的には年末に向け、1ドル80─75円まで円高が進んでいくと予測。行き過ぎた円高が進んだ場合の揺り戻しや各国中央銀行による協調介入を注意点として挙げた。(2009/02/14)


  • 2009/02/14 比経済特区で24社が1万2500人削減


  • 金融危機は演出された「ウソ」だったかも 救済法案の根拠に疑問、と米ネット紙
      2008年9月末に突如として問題化した金融危機を救うために、アメリカでは金融機関にたいして国庫(国民の税)から7000億ドルの救援金が拠出された。そのカネの行方は未だに非常に不透明であるが、それにもまして、あの騒ぎそのものが詐欺だったかもしれないという疑惑が浮上している。アメリカの信頼されているインターネット紙の一つAlterNetの編集長の報告(08.12.29)によると、あのベイルアウトの理由となった、主要な点のいずれもが、どうも事実とは合致しないようなのである。(バンクーバー=落合栄一郎)(2009/01/02)


    経済危機が深まる中、人気上昇のブラウン英首相 PR戦略に国民が騙されているだけなのか?
      ポンド安が止まらず、人員削減の嵐もきつくなるばかりの英国で、唯一得をしたといえるかもしれないのが、ブラウン英首相だ。ほんの3ヶ月ほど前までは「何をやってもだめな首相」と言われ、与党・労働党内の辞任コールと戦っていた人物が、世界的金融危機が到来し様変わりした現在、「いざとなったら信頼にたる指導者」として英国では人気上昇中だ。今月中旬の欧州連合(EU)の巨額景気刺激策の取りまとめにも大きな役割を果たした。2010年前に行われる総選挙で勝利をものにする可能性も出てきたと言われる。人気の要因とその背景とは?(ロンドン・小林恭子)(2008/12/21)


    36%値引きの新車も 自動車の売れ行き不振で、仏政府が業界に低金利支援策
      【パリ17日=飛田正夫】フランスでも自動車の売れゆき不振が深刻化し、新車の36%ダンピングという中古よりも安い価格まで登場していると15日のフランス国営放送A2テレビが伝えた。下請け関連企業の連鎖倒産を危惧する自動車業界は、政府に対して低金利の資金支援を要請している。サルコジ政権はこれに条件付きで応じる姿勢を示している。また新車の購入希望者に対して、10年以上の車を1千ユーロ(約15万円)で下取りする優遇策を打ち出している。(2008/12/17)


    アジア経済危機乗り切ったマハティール元首相に再注目 本人は「いまの危機はもっと複雑」
      【クアラルンプール17日=和田等】米国発の世界金融・経済危機の影響がじわじわと浸透しつつある中、1997年以降のアジア通貨・経済危機を欧米諸国の批判をかわして乗り切った、マレーシアのマハティール首相(当時)の政策があらためて注目されている。国際通貨基金(IMF)に頼らない国内財政の建て直しをめざす、トルコのエルダゴン首相は初の外遊先をマレーシアに選び、元首相に教えを請うた。(2008/12/17)


    経済危機で拡大する米国の社会破綻 根底からの解決努力は見えず
      現在、米自動車メーカーが崖っぷちに立たされている。金融危機に端を発した経済危機は、米国のあらゆる場面に影響を及ぼしはじめている。例えば大学教育。多くの公立大学では州や自治体の財政悪化で、授業料の値上げ、私立大学では、財政の基盤である寄付に基づく基金の価値の下落(基金は多くの場合投資で運用)による財政悪化で学生への経済援助が減少、学生の方は、例えば親の失職などにより親からの援助が減少などなど、様々な理由で、学生が大学教育を受けるのが財政的に困難になりつつある。経済的破綻は米国のあらゆる面にさらに拡大していくであろう。(バンクーバー=落合栄一郎)(2008/12/13)


    「平和=非暴力」の平和実現を 新自由主義後の新時代を求めて 安原和雄
      麻生太郎政権の迷走が続いている。安倍元首相、福田前首相につづいて3人目の政権投げ出しとなるのではないかという事態も取り沙汰される始末である。そういう政治行き詰まりの背景は、大きな災厄をもたらし、世界金融危機とともに破綻した新自由主義のつぎの新時代をどうつくっていくか、その設計図立案能力を失っているからだろう。「コスタリカに学ぶ会」の11月30日の定例学習会「衆院選挙の動向と平和のあり方」で、私(安原=「学ぶ会」世話人の一人)は以下のような問題提起を行った。(2008/12/04)


    冬の貧困層を支えて24年、仏の「心のレストラン」の食料配給に金融危機の影
      【パリ1日=飛田正夫】12月1日は、フランスの貧困層を支えてきた重要な協会の誕生日だ。喜劇役者のコリッシュ氏が創立した「心のレストラン」のことで、協会による冬の困窮者への食料配給はいまではクリスマスと同じ冬の風物詩となっている。昨年の冬には9100万食分が配られたが、24周年を迎える今年は、経済の悪化で受給希望者が急増しているため1億食分を用意している。くわえて折からの金融危機の中で、食糧が高騰しそれを調達する寄付金もぎりぎりだという。(2008/12/01)


    仏極左政党指導者ブザンスノ氏の人気が上昇 サルコジ政権と対決、資本主義打倒の新党結成へ
      【パリ29日=飛田正夫】フランスの極左政党、革命的共産主義者同盟(LCR)代表のオリビィエ・ブザンスノ氏の人気が高まっている。郵便配達員の同氏は、サルコジ大統領の住むパリ西部郊外の高級住宅街ヌィーイ市で自転車で郵便物を配達しているが、大統領の金融危機対策を痛烈に批判。11月6日の集会で、「資本主義を打倒し新しい社会を建設しよう」と強く訴え、来年1月末に新党アンチ・キャピタリズム(NPA)を結成すると発表した。なぜ今、極左人気なのか。(2008/11/29)


    米自動車メーカービッグ3支援のジレンマ 根本的解決策とは何か
      米国経済のバックボーン的存在である3大自動車メーカーが、この金融危機に巻き込まれたが如く破産の危機に直面しており、またまた米議会に生き残りのための援助を要請している。日本の自動車業界も大なり小なりの影響を被っていて、利益率の大幅な減少は起きているようではあるが、破産の危機までには至ってはいないようである。(バンクーバー・落合栄一郎)(2008/11/22)


    イスラム金融拡大の好機、法整備が不可欠 カジノ型金融の破たんでマレーシア首相
      米国発の「カジノ型金融市場」の破たんが明らかになる中、従来型の金融サービスとは異なる概念で運用されるイスラム金融が注目を集め始めている。その先陣を切るマレーシアのクアラルンプールで12日、イスラム金融会社の開業式典に来賓として出席したアブドラ首相は、イスラム金融を早急に国際金融制度に統合するとともに、イスラム金融の概念を世界に広げ、従来型の銀行・金融機関に代わる実行可能な代替選択肢になりうることを証明する時が来ていると語った。(クアラルンプール・和田等)(2008/11/22)


    自由放任から規制への転換が焦点 緊急金融サミット後の世界の課題 安原和雄
      ワシントンで開かれた第1回緊急金融サミットが打ち出した課題は何か。最大のテーマはいうまでもなく目下進行中の米国発世界金融危機への対応策であり、金融市場改革のために規制を導入することになった。従来の野放図な自由放任から規制への転換を明確にしたもので、2009年4月末までに開かれる第2回金融サミットを目指して、規制をどう具体化し、実行するかが焦点となった。米国を震源地とする世界金融危機は、東西冷戦後の米国一極支配の時代が終わることも意味しており、世界は新しい時代へ足早に踏み込みつつある。(2008/11/22)


    米国緊急金融救援策の無力化とオバマ政権への懸念 ナオミ・クライン
      7000億ドルにのぼる金融危機の緊急救援策が米議会を通過して1ヶ月半ほどを経過した。その後どうなっているのであろうか。アメリカの経済の監視者ナオミ・クライン女史の最近の記事(The Nation, 2008.11.14)を参考にお知らせする。(バンクーバー=落合栄一郎)(2008/11/15)


    相次ぐ新自由主義者たちの変節 新しい時代への転換を察知して 安原和雄 
      新自由主義者たちの変節が相次いでいる。その筆頭は新自由主義路線を最初に導入した中曽根元首相である。同氏は米国発の世界金融危機の背景に「モラルなき拝金主義」を見てとり、打開策としてモラルの重要性を説きはじめた。1980年代前半の首相現役時代には倫理、モラルについて揶揄(やゆ)することはあっても、その重要性には見向きもしなかった。その人物がモラルを強調するに至ったのは、なぜか。世界金融危機とともに破綻した「モラルなき新自由主義」のつぎの新しい時代への転換を察知してのことであるにちがいない。(2008/11/13)


    自由競争と自由放任を混同するな スミスが今生きていたら異議を 安原和雄 
      米国大統領選で圧勝した民主党のバラク・オバマ氏が直面する最大の課題は、ブッシュ政権時代に特に顕著となった新自由主義(=新保守主義)路線を根本的に転換させることである。貪欲な自由放任経済の推進によって米国を「貧困大国」へと転落させ、しかも米国発の世界金融危機を発生させたからである。一方、ヨーロッパ、特にドイツではカール・マルクスの資本主義批判の著作『資本論』が学生たち若者の間で飛ぶように売れている。興味深い現象だが、あえていえば、『国富論』の著者、アダム・スミスこそが正しく復活して欲しいときといえる。(2008/11/08)


    米国経済危機のもう一つの原因 「欲望充足」文化にエリートも市民も毒された
      現在のアメリカ経済危機の原因として、規制のはずされた市場原理主義の暴走(賭博場経済と言われる)があげられているし、その責任は、金儲けに奔走した銀行・企業・投資家達が負うべきであることは当然である。しかしこうして仕掛けられた罠に陥った多くの人々にも責任がないとは言い切れないのではなかろうか(「人間性退歩の兆候」落合、日刊ベリタ2008.10.09)。(バンクーバー=落合栄一郎)(2008/10/25)

    人類文明の持続を視野に入れた論議を ウォーラーステイン氏の論考への一考察
      現代システムの終わりが近づいていること、生き残れないことは、もう明白である。ウォーラーステイン氏は「景気後退」でなく「恐慌」が始まっていると主張しているが、それは単なる「言葉」の問題にすぎない。どうしてもアメリカ/西欧式思考から抜け出していないように思われてしかたがない。もっと広い視点でものをみて欲しい。こんな議論は暇を持て余しているか、それ以上の思考を持ち合わせない経済学者・論者に任せておけば良い。(バンクーバー=落合栄一郎)(2008/10/23)

    アイスランドの経済崩壊──新自由主義の破綻の典型例
      アイスランドは北大西洋に浮かぶ人口32万の小国である。1984年、かの有名なミルトン・フリードマン氏自身がお出ましになって、新自由主義・金融立国を勧めたのだそうです。これに共鳴した若き保守派が、1991年に政権を獲得して、以来国を動かして来た。そのやり方は、規制解除、民営化、特に中央銀行の民営化、減税(企業への税率は50%から18%に)などなど。(バンクーバー=落合栄一郎)(2008/10/23)


    現代システムの終わり 混乱した状態は20-50年間続く イマニュエル・ウォーラーステイン
     世界全体を単一の社会システムとみなす「世界システム論」を唱える米国の社会学者、イマニュエル・ウォーラーステインは、今回の国際的金融危機をどのように見ているのか。ベリタ通信は、”The Depression:A Long-Term View”(恐慌:長期的視点)と題する彼の最新評論の日本での独占的翻訳配信権を獲得した。ウォーラーステインは、恐慌は既に始まっており、現代システムは生き残れないと断言する。それに取って代わるシステムはどのようなものなのか?(Agence Global特約)。(2008/10/22)


    米国の「失われる十年」が始まった ウォールストリート救済措置の拡大と本質
      10月6日から10日にかけて株式市場は1929年以来最大の暴落を記録し、世界中で約5分の1の価値を損失する、史上最悪の週となった。その週末には先進主要諸国のサミットが二つ開催され、破たんの淵にある銀行と金融市場の救済のために無制限に公的資金をつぎ込むことが決定された。株式市場は週明けの13日、国際金融市場へ注入される新たな大量の資金のお祝いムードの中で、ニューヨークではダウジョーンズ工業平均は936ポイント上昇した。しかし全般的にはまだ懐疑的であり、完全な持ち直しとは言い難い。(スウェーデン=M・ポワチャ)(2008/10/18)

    不況はグローバル化、長期化の様相 金融救済法で事態好転せず、「忍耐を」とブッシュ政権
      ブッシュ米政権のウォールストリート救済法が連邦議会を通過し承認されたが、その週明けから各国の金融市場の株価は連日軒並み急落している。危機は金融・銀行セクターから他の基幹産業にも拡大、さらにグローバル化するという新たなフェーズに突入している。銀行や保険株とともに、ゼネラル・モータースやフォードなど工業セクターも売上高の大幅減少、クレジット危機の影響を受け、不況が長期化しそうな様相を見せている。格付け会社のスタンダード&プアーズ(S&P)は9日、両社の格付けのレベルを、すでにBマイナスと評価されている両社の関連金融ユニットとともに、さらに下げる可能性があると警告した。(スウェーデン=M.ポワチャ)(2008/10/13)


    飽くなき貪欲が招いた地獄 世界金融危機を仏教経済学で読み解けば 安原和雄
      私は先日、「日本の改革設計図を考える ― 仏教経済学の視点から]と題して講話する機会があった。仏教経済学は駒澤大学仏教経済研究所を中心に40年も前から研究が進められてきた。またドイツ生まれの経済思想家、E・F・シューマッハーの著作『スモール イズ ビューティフル──人間中心の経済学』(講談社学術文庫)が仏教経済学を論じている。ネパールをはじめ海外の大学では仏教経済学者がかなり活躍しているが、日本では大学経済学部で講座「仏教経済学」が正式には未開設という事情もあり、発展途上にある。これから大いに育てたい分野である。(2008/10/13)


    おとぎ話「サルの森と村人」
      いつの世か、猿が沢山増えて困っている村があったとさ。そこに、男がやって来て、村人達に、猿1匹につき10ドルで買い取ると申したとさ。村人達は、喜びいさんで、森に猿狩りに出かけた。男は、数千の猿を言った通り10ドルで買い上げた。しかしやがて、猿が少なくなったので、村人達は猿を取る努力をやめてしまった。そこで男は、今度は20ドルで買い取るぞと村人をあおった。(2008/10/13)








    広告

    広告

    広告

    広告

    広告





    Copyright (C) Berita unless otherwise noted.
    よくある質問お問い合わせ利用規約各種文書広告掲載記事配信会社概要