・読者登録
・団体購読のご案内
・「編集委員会会員」を募集
橋本勝21世紀風刺絵日記
記事スタイル
・コラム
・みる・よむ・きく
・インタビュー
・解説
・こぼれ話
特集
・アジア
・農と食
・人権/反差別/司法
・国際
・イスラエル/パレスチナ
・入管
・地域
・文化
・欧州
・市民活動
・検証・メディア
・核・原子力
・環境
・難民
・中東
提携・契約メディア
・AIニュース


・司法
・マニラ新聞

・TUP速報



・じゃかるた新聞
・Agence Global
・Japan Focus

・Foreign Policy In Focus
・星日報
Time Line
・2025年04月01日
・2025年03月31日
・2025年03月30日
・2025年03月29日
・2025年03月28日
・2025年03月27日
・2025年03月26日
・2025年03月23日
・2025年03月22日
・2025年03月21日
|
|
2005年05月14日01時01分掲載
無料記事
印刷用
コロンブスの遺骨どっちが本物? ドミニカは協力に消極的
1492年にアメリカ大陸を発見したコロンブスの遺骨が、カリブ海の島ドミニカ共和国の記念碑に収納されている。しかし、この遺骨が本当にコロンブスのものかははっきりしていない。スペイン人科学者チームが、2年前からドミニカ政府に対して遺骨のDNA鑑定を要請しているが、同国政府は拒否している。遺骨が収納されている記念碑は、ドミニカの観光名所になっており、目玉商品の遺骨が、仮にも科学的検査でコロンブスのものでないと認定されたら、一大事だとの思惑もあるようだ。(ベリタ通信=エレナ吉村)
コロンブスはスペインのイサベラ女王らの資金援助を得て、日本経由で中国に到達する目的で船3隻を使い、航海に出発した。大海原の大西洋を苦労して航海した後、バハマ諸島に到着、その後カリブ海に面するエスパニョーラ島にたどり着いた。同島は現在、東側がドミニカ共和国、西がハイチになっている。
コロンブスの記念碑は、首都サントドミンゴにある。東西と南北方向に、要塞のようなコンクリートの建物が作られ、建物の高さは14メートルもある。中にコロンブスの遺骨が置かれているという。夜には上空に向かって、ここから光線ビームが発射され、海を航海する客船にとっては「灯台」にもなる。観光名所になっており、学校の児童の遠足や、観光客が多数訪れている。
問題は、この遺骨が本物かどうかだ。米紙ロサンゼルス・タイムズによると、コロンブスは1506年5月20日にスペイン北西部のバリャドリードで死んだ。彼の遺骨は、スペイン南西部のセビリャにも納められているので、どちらかが偽物の可能性もある。
2003年6月、スペインの法医学専門家チームが、コロンブスのDNA鑑定を許可され、遺骨の置かれているセビリャで調査を始めた。同時にドミニカ政府に対し、記念碑にある遺骨の調査を許可するよう要請した。スペインでは、コロンブスの遺骨を、同専門家らが入手したコロンブスの長男ディエゴの遺骨と比べ、DNAが合致するかを調べたが、結論は出なかった。
このため、法医学専門家はドミニカ政府に再度調査を要請。同政府はいったん調査を許可したが、その後ドミニカで2004年に新大統領が就任し、旧政権下での約束を反故にしてしまった。
▽コロンブスの遺言
なぜコロンブスの遺骨がスペインとドミニカにあるのだろうか。ドミニカにコロンブスの遺骨があったことは事実とされる。簡単に経緯を説明すると、コロンブスは、生前に残した遺書の中で、ドミニカにあるエスパニョーラ島に埋葬されることを望んでいた。しかし、当時は偉大な名士を、未開の同島に埋葬する雰囲気ではなかった。
ところが、1537年にコロンブスの長男ディエゴの未亡人マリア・デ・トレドが、ディエゴとコロンブスの遺骨を持って海を越え、ドミニカに到着。ドミニカに完成したばかりの大聖堂に納めたという。
しかし、仏西戦争で1795年にフランスがエスパニョーラ島全島を占領することになり、スペイン政府は、コロンブスの遺骨をキューバのハバナにあわてて移した。ドミニカ政府によると、この時、スペイン政府は間違った遺骨を持ち出したという。
このドミニカ政府の話が本当はどうかは不明だ。ともかく、その後米西戦争が起き、スペイン支配のキューバも1898年に独立したため、スペイン政府は、遺骨をスペイン南西部のセビリャに戻した。
ドミニカのコロンブス記念碑の責任者アンディー・ミエセス氏は、ドミニカが保有しているのは本物であり、これ以上調べるのは不必要と話している。
|
転載について
日刊ベリタに掲載された記事を転載される場合は、有料・無料を問わず、編集部にご連絡ください。ただし、見出しとリード文につきましてはその限りでありません。
印刷媒体向けの記事配信も行っておりますので、記事を利用したい場合は事務局までご連絡下さい。
|
|





|