・読者登録
・団体購読のご案内
・「編集委員会会員」を募集
橋本勝21世紀風刺絵日記
記事スタイル
・コラム
・みる・よむ・きく
・インタビュー
・解説
・こぼれ話
特集
・アジア
・国際
・イスラエル/パレスチナ
・入管
・地域
・文化
・欧州
・農と食
・人権/反差別/司法
・市民活動
・検証・メディア
・核・原子力
・環境
・難民
・中東
・中国
・コラム
提携・契約メディア
・AIニュース


・司法
・マニラ新聞

・TUP速報



・じゃかるた新聞
・Agence Global
・Japan Focus

・Foreign Policy In Focus
・星日報
Time Line
・2025年03月30日
・2025年03月29日
・2025年03月28日
・2025年03月27日
・2025年03月26日
・2025年03月23日
・2025年03月22日
・2025年03月21日
・2025年03月19日
・2025年03月18日
|
|
2006年04月09日15時18分掲載
無料記事
印刷用
日中・広報文化交流最前線
中国の大学生たちとの対話を楽しむ(1) 井出敬二(在中国日本大使館広報文化センター長)
●対話の相手は総計約3千人に
中国人に日本を紹介し、日本政府の政策を説明するのは、筆者にとり重要な仕事でありかつ大きな楽しみでもある。最近の半年(2005年10月〜06年3月)では、筆者は総計約三千人の中国人に対して、会合等の場で話をした。(「 」は話のテーマ。特記無いものは「日本の社会、文化、習慣」。短い挨拶の時でも、当方からのメッセージを明確に出すようにしている。話の長短に関わらず下記に列挙してみた。)
─10月11日 内陸部の大学の日本語専攻学生200名 ─10月16日 北京日本学研究センターで、日本語・日本文化教師200名に、「教育分野での日本の対中ODA」。 ─11月5日 北京市内の様々な大学の日本語専攻学生300名に「日中経済関係」 ─11月10日 沿海部の大学の日本語専攻学生200名 ─11月13日 中日友好協会で、訪日する中国の教育関係者15名に、「教育制度を含めた日本の社会」。 ─11月15日 北京市内(中日青年交流センター)で、訪日する中国青年80名。 ─11月24日 人民大学の様々な学部の学生120名。 ─12月6日 北京市内の大学の日本語専攻学生300名。 ─12月21日 北京大学で日本語を第二外国語として履修している学生60名。
─2006年1月12日 河南大学で日本語を専攻で学んでいる学生及び教職員80名。 ─2月17日 中日関係史学会会員100名に対して「中国における日本研究活動における日中協力」 ─2月21日 北京語言大学で、ユネスコ他主催の「母国語の日」にちなんだ国際シンポジウムにおいて、教育関係者100名に「日本の対中文化・教育ODA」。 ─2月28日 天津外国語大学で2回の講演。一回目は200人、二回目は500人。 ─3月13日 山東大学で90名の学生。 ─3月17日 四川大学で20名の学生。 ─3月18日 成都市主催の投資会議で500名の経済関係者「日中経済関係、ODAと日本の対中投資」 ─3月21日 中華日本学会会員60名に対して「中国における日本研究活動における日中協力」 ─3月23日 各地の大学の日本語学部長クラス35名を北京市(中日青年交流センター)に集めて「教育分野の日本の対中協力」 ─3月24日 北京日本学研究センターの学生22名に「日本人のコミュニケーションの特徴」 ─3月28日 北京、天津の大学の日本語教師100名を北京市(中日青年交流センター)に集めて「教育分野の日本の対中協力」 ─3月30日 「模擬国連」に参加する日本、中国、欧米の大学生20名に「アジアの地域協力、日中関係」
諸般の事情が許す限り、もっと沢山の大学、会合に顔を出したいと思っている。
●講演で何を伝えるか?
筆者からは、以下のメッセージを中国人に伝えたいと思っている。 (1)ODA、貿易、投資、留学交流等のデータを紹介し、日中の関係が極めて緊密であること、このための先人達の努力を説明。 (2)日本と中国とで様々な文化、社会、体制の違いがあるので、決めつけ、先入観無しで、お互いを虚心坦懐によく勉強すべきこと。問題があればそれを局限化するように努めるべきであり、他分野にまで広げるべきではない。 (3)現代日本の理解のためには、まずは明治維新と戦後改革の二大改革の詳細・正確な理解が大前提であること。今の日本はもはや軍国主義ではないし、戦後の様々な貢献が国際社会から高く評価されていること。紙幣の顔である福沢諭吉、新渡戸稲造、夏目漱石、樋口一葉を紹介し、彼らの近代化への貢献や問題意識を説明。 (4)中国でベストセラーになっている『菊と刀』『武士道』だけでは現代の日本は理解できないこと。 (5)「もったいない」「思いやり」「二股をかけない」「約束を守る」「一期一会」「ただより高いものは無い」という日本語の表現を紹介し、日本人の思考・行動様式を説明。 (6)資源保護、環境保護、社会的弱者への配慮、老齢化、自由貿易協定、国際的な労働移動、グローバライゼーションへの対応といった国際的な課題についての説明と、日中も協力すべきこと。 (7)大学生はしっかり勉強して、特にコミュニケーション能力を修得すべきこと。外国語能力、自分の考えを説明できる論理力、相手を理解できる想像力、そして利害の一致を見い出せる能力等。
●中国人青年との対話、交流の機会を増やしたい
中国側(大学、中国教育部等)も、このような対話、交流を大歓迎し、支援してくれる。日本大使館員で手分けをして講演するが、更に、中国を訪問される日本の文化、教育、マスコミ関係者にも、大学等での講演会をお願いしており、日本大使館でもアレンジのお手伝いなどをしている。 中国人学生達からどのような反応があるかは次号で紹介したい。(つづく)
(本稿中の意見は、筆者の個人的意見であり、筆者の所属する組織の意見を代表するものではない。)
|
転載について
日刊ベリタに掲載された記事を転載される場合は、有料・無料を問わず、編集部にご連絡ください。ただし、見出しとリード文につきましてはその限りでありません。
印刷媒体向けの記事配信も行っておりますので、記事を利用したい場合は事務局までご連絡下さい。
|
|
2006年2月に天津外国語学院で行われた筆者の講演会。右から2番目が筆者。





|