・読者登録
・団体購読のご案内
・「編集委員会会員」を募集
橋本勝21世紀風刺絵日記
記事スタイル
・コラム
・みる・よむ・きく
・インタビュー
・解説
・こぼれ話
特集
・アジア
・国際
・イスラエル/パレスチナ
・入管
・地域
・文化
・欧州
・農と食
・人権/反差別/司法
・市民活動
・検証・メディア
・核・原子力
・環境
・難民
・中東
・中国
・コラム
提携・契約メディア
・AIニュース


・司法
・マニラ新聞

・TUP速報



・じゃかるた新聞
・Agence Global
・Japan Focus

・Foreign Policy In Focus
・星日報
Time Line
・2025年03月30日
・2025年03月29日
・2025年03月28日
・2025年03月27日
・2025年03月26日
・2025年03月23日
・2025年03月22日
・2025年03月21日
・2025年03月19日
・2025年03月18日
|
|
2010年04月21日00時33分掲載
無料記事
印刷用
農と食
オーストラリアで、照射ペットフードでネコが次々死亡
2009年5月、オーストラリアでは、多数のペットが死亡したことから、ベットフードに義務付けられていた照射が中止されました。オーストラリアの照射ペットフードの問題は、カナダのチャンピオン・ペットフーズ社が同国で販売するキャットフード「オリジン」を食べたネコに神経症状が見られたという獣医師の報告が発端でした。08年には90匹のネコが体調を崩し、うち30匹が死んだと報道されています(09年5月30目付「シドニー・モーニング・ヘラルド」)。実験室で飼育していたネコには餌への照射を原因とする神経疾患の報告かおりますが、ベットでの例は初めて。この報道を受け、回礼はオーストラリアのみで製品を自主回収しました。(富山洋子)
ネコの神経疾患は同国でしか報告されていませんが、オーストラリアが他の国と違うのは、ペットフードヘの放射線照射を義務付けていたことです。しかし、表示は義務付けていません。ドッグフードも照射されていますが、犬の症例は公式には報告されていません(※I)。
問題のキャットフードは、オーストラリアに輸入される段階で50キログレイ(※2)以トのガンマ線が照射されていましたが、実験室では、26キログレイの照射でも異常が生じたとの報告があります。 初期症状は足がふらつく、バランス感覚が失われるなどで、これを食べて3〜6か月経過した時点で症状が現れ、3週間程度しか食べていなかったネコもおり、年齢はl〜15歳までと幅広いようです。
シドニー大学教育病院の神経科医ジョージーナ・チャイルド博士によると、組織病理学的検査では、ネコたちには主に脊髄そして脳幹及び大脳に異常が生じていたと報告されています。どうして異常が起きたのかは、まだ解明されていません。当初はビタミンA不足が原囚ではないかと考えられましたが、その後の調査でビタミンA不足ではないことがわかりました。
チャイルド博士は、微量栄養素の不足が原因になっている可能性は完全には排除できないが、それよりも照射によるペットフードの変化が何らかの毒性をもたらしている可能性が高いと言います。
同国の検疫局と照射を行なっているステリテック社は当初、照射処理は無害だと主張していましたが、トニー・ハーク農相は09年5月に照射の中止を命じています。
照射食品反対連絡会では、これらの例を痛ましいネコだちからの食品照射への警告だと考えます。思えば、水俣病でも、最初に身体に異常を発したのはネコたちでした。この警告を活かして、一層、食品照射反対の取り組みを盛り上げていくことを期しています。
※1 犬も死んでいるとの情報もある ※2 コーデックス委員会は83年、食品照射について、AEA(世界原子力機関)が科学的根拠もなく打ち出した10キログレイ以下なら問題なしとする基準を国際規格とし、03年には必要なら10キログレイ以上についても認められるとした
|
転載について
日刊ベリタに掲載された記事を転載される場合は、有料・無料を問わず、編集部にご連絡ください。ただし、見出しとリード文につきましてはその限りでありません。
印刷媒体向けの記事配信も行っておりますので、記事を利用したい場合は事務局までご連絡下さい。
|
|





|